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「カンフーサッカー」健在なり=「跳び蹴り魔王」の一撃とサポーターの乱闘騒ぎ

2009年06月18日

 代表戦やACLで中国サッカーを見たことがある人は、その「カンフーサッカー」の暴虐ぶりをよくご存知でしょう。ただ相手が日本人だから、外国人だからあれほどのラフプレーをするのではと思っている人もいるかもしれませんがそうではありません。中国の国内リーグでも負けず劣らずの「カンフーサッカー」が展開されています。6月13日、中国スーパーリーグ第11節、北京国安対天津泰達の試合でまたも「カンフーサッカー」が炸裂してしまいました。


 問題のプレーを伝える動画



 映像を見てもらったほうが早いですが、明らかに間に合わないタイミングでゴールキーパーに突撃、ボールには目もくれず低空ドロップキックをかましています。しかも命中したのは一番危険なひざの内側。当然、キーパーは負傷退場しました。

 この傍若無人なラフプレーを行ったのは譚望嵩選手。実は彼には「前科」があります。昨年、北京五輪ではベルギー選手に跳び蹴りをかまし一発レッド。国内リーグでも跳び蹴りを見せ、あわや乱闘という騒ぎになりました。

 本人は「悪意はなかった」と主張しているようですが、躊躇なく跳び蹴りをかます姿は悪辣そのもの。無意識だとしたらそちらのほうが恐ろしいかもしれません。ラフプレーを繰り返す譚選手につけられたあだなは「混世魔王」「跳び蹴り魔王」。譚選手には5試合の出場停止と罰金2万5000元(約35万円)が科されました。

 ちなみにこの日はピッチの外でも事件が起きています。北京と天津は車で3時間ほどの近さということもあり、天津サポーターはバス15台の大応援団を送り込みました。ところが手違いで護衛のパトカーが到着せず。スタジアム付近でバスを見た北京サポーターは物を投げつけてバス2台のフロントガラスを破壊しています。

 試合中は衝突が起こらないよう両チームサポーターの席は隔離されているはずでしたが、なぜか天津サポーターの上の席に北京サポーターの一部が陣取っている不可解な運用。下に向かってペットボトルなどが投げ落とされ、天津サポーターの一部が負傷、出血するなどの騒ぎとなりました。

 天津人の友人に聞いた話だと、このサポーター間の争いはサッカーに興味がない市民にも広く知られているそうです。あるサポーターは天津のホームで必ず復讐すると発言(10月5日開催の第26節で天津対北京戦が予定)、また天津出身のラッパー・天津飯は北京国安を罵る歌を発表(Listen Nowのボタンをクリックすると曲を聞くことができます)、「おまえのオヤジは犬だ、母親は売春婦だ」といった過激な歌詞で注目を集めています。

 中国スーパーリーグの観客動員回復、代表新監督の就任と親善試合対ドイツ戦の引き分けなど明るいニュースが伝えられた矢先の残念な事件。今年も中国サッカーの迷走は続くのかと落胆させられました。


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