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「邪悪と手を携えての発展」を全面的に実現する?!くすりと笑える政治ジョークと超ブラックな背景

2010年08月20日

ロシアにある「赤の広場」で、男が「スターリンは馬鹿だ」と叫びながら走り回っていた。 当然男は逮捕され、裁判の結果懲役25年が言い渡された。

刑期のうち5年は侮辱罪、残りの20年は国家機密漏洩罪であった。
こんな感じの政治ジョークが大好きです。そして中国にもなかなか秀逸なネタが多いんです。中国人の友達から聞いて爆笑したネタがこれ。
高速道路には多くの標語や交通標識がある。子細に読むと、なかなか奧が深い。

まずたどりついたのは、ある立体交差橋。上には「鄧小平理論の偉大な旗を高く掲げよ」との標語。脇には「高さ4メートルまで」の交通標識。

しばらく進むと、道ばたに「社会主義の歩みに遅れるな」との標語。そのすぐ後ろの交通標識は「距離を保つこと」と書かれていた。

さらに前に進むとまた標語がある。「社会主義建設の足取りを加速せよ」。そしてまた交通標識。「時速100キロまで」。

そしてまた進んでいくと、「社会主義の道を堅持せよ」との標語。その後ろにあった交通標識は「この道は行き止まり。迂回せよ」だった。

高速公路標語(高速道路の標語)
なかなかよくできていると思いませんか?今回、ご紹介するネタも結構な出来です(2010年8月19日付中国江西網より)。

20100820_xiee2

写真はネット掲示板で公開されていたもの。安徽省阜陽市潁州区の道路にあった標語だそう。一見、普通の標語に見えますが……。

20100820_xiee1

書かれている文字は「全面実現潁州“科学発展、和邪悪発展、永続発展、率先発展”」(潁州の「科学的発展、邪悪と手を携えての発展、永続的な発展、他に先駆けての発展」を全面的に実現せよ)とあります。おいおい、邪悪って?!と話題になった次第。

通常、「和邪悪」の位置に置かれる言葉は和諧」。和邪悪の発音(HeXieE)は和諧(Hexie)に一音足したものになっています。印刷会社のミスなのなどと盛り上がったそうですが、江西網が取材したところ、面白い事情が判明しました。

その場所に貼られている標語はちゃんと「和諧社会」と書かれていたそう。土地立ち退きでもめていた近隣住民が画像を加工して公開したのではないかとの話でした。

ちなみに、土地立ち退きのもめごととはおそらくこの話(阜陽市潁州区野蛮区長越権強拆民房獲刑11年)。建設会社からわいろを受け取った潁州区副区長が、道路建設に伴う立ち退きに反対していた住民の強制排除を行ったというもの。引っ越し業者に命じ、チンピラに住民を拉致させた後にトラクターを突入。家を平地に変えてしまったそうです。

怒った住民は農薬を飲んで自殺を図り、一命は取り留めたものの植物状態となってしまいました。結局、騒ぎが発覚し、副区長は職権乱用罪及び収賄罪で懲役11年の判決を受けることに。

さらっと笑えるジョークかと思いきや、裏には結構凄惨な事情がありました。まあ、政治ジョークってよく考えるとただただ笑ってばかりではいられないものが多いのでしょうけど。

(Chinanews)
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