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<大陸浪人のススメ>中国の国境貿易商人「今月初めに北朝鮮に行ってきたけど質問ある?」

2010年08月26日

以下のエントリーは、ブログ「大陸浪人のススメ ~迷宮旅社別館~」より、同サイト管理人・迷路人(安田峰敏)さんの許可を得て、一部を転載したものです。


安田さんの著書『中国人の本音』は絶賛発売中!オススメです。

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中国は現在でも(一応)北朝鮮の友好国であり、
少なくない数の中国人ビジネスマンが鴨緑江や豆満江を渡って出張している。
今回紹介するのは、そんな商人の一人が立てた出張報告スレッドである。

投稿されたのは、北朝鮮に興味を持つ人が集まる『朝鮮中国』という掲示板。
とはいえ北の体制べったりというわけではなく、金王朝への批判も見られる。
全体的な印象として、中国人のアマチュア北朝鮮ウォッチャーや
北と商売するビジネスマンたちの交流の場というイメージの場所だ。

(ちなみに>>1はこの板では名物コテハンらしく、何度か北朝鮮記を投稿しているようだ。
書き込みの内容にそれなりの信頼は置けそうである)。



おそらく日本のどのメディアでも描きようのない、
飲んだくれの中朝国境商人の目から見た、斜め上の北朝鮮最新情報(2010年8月初旬)。
どうぞご覧ください。

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【2010年7/30~8/6の朝鮮出張報告――娯楽多し、仕事はかどらず】
原題「7.30--8.6朝鮮羅津行匯報----娯樂不少,正事沒辧」主体思想板
http://www.chaoxian.com.cn/bbs/thread-64794-1-1.html

1 名前:国境をかける商人 2010-8-9 12:10
今回の北朝鮮行きは、ビジネス面では何の収穫もなかった。
もともと(会う約束だった)ふたつの代表団は羅先特区のパーミッションの問題で来られず、
俺は数日待ちぼうけ。
もっとも、もうひとつの科学系シンクタンクとの打ち合わせは収穫も少なくなかった。

※羅先特区…こちらを参照。北朝鮮最北東部沿岸に位置する、一昔前の中国の経済特区みたいな場所である。


やはり今回の北朝鮮行きの収穫はバカンスの面ばかりだったなw

1.出入国の際に海辺で2日間ヒマだったので、海水浴に3回行った。ずいぶん焼けちまった。
ある会社員と仲良くなって
飲みに行ったりダンスに行ったりだったが、これも亦た楽しからずや、だ。
あと、女社長と酒を飲んだ。
北朝鮮人はまったく凄いものだ。貧乏なのに元気がある。

そういえばちょっとえろいことがあって気分がいい。
現地のある女性服務員が熱いまなざしで身体に触ってきたんだ。
だが、あいにく俺は不純な気持ちはあっても肝っ玉が足りない。
美人でふにゃっとした、イイ感じの子だったのだが。惜しいことをした。
誰か勇者が代わりに行ってくれることを望む。

2.イミグレがある海岸には朝鮮人民軍の連隊が駐屯しており、
地元の人と人民軍が一緒に遊んでいることがある。(※原文.「打成一片」。もっと他の意味もあるんだろうか)
球技をしたりレスリングをしたり飯食ったり酒飲んだり歌ったり踊ったり色々だ。
俺たちは一緒にガンガンカラオケするくらいで、他の遊びは一緒にやれなかった。

3.もうひとつの会社の女指導員は俺と仲良しのマブダチだ。
北朝鮮の女の子は結婚すると老けるな。
2人で飲んでグダグダになってしまった。

※会社の指導員…北朝鮮において、会社組織を監視する政治委員みたいなお仕事。
どうやら、>>1は朝鮮労働党の女指導員とマブダチになって居酒屋トークしているようである。
世界はすごく広いようだ。



4.夜になってマッサージでも行くかと外に出た際、
ストリートガールに声をかけられた。お遊び1回50人民元(=約630円)。
同じ車に乗ってた先輩は遊びたがっていたが、俺は押しとどめることに成功した。
これも、北朝鮮の真実の一面を見たってところになるのかなw

5.お姉ちゃんがいるお店に何度も飲みに行ってしまった。結果、金を使い過ぎてしまった。

6.密貿易商人と一緒になって、ご禁制商品をちょこっとばかり買うスリルを味わった。

7.ある朝鮮人ブローカーと一緒に、中国に行きたいというきれいな朝鮮の女の子に会った。
(ブローカーが?)いわく
「国境を越えさせてやってくれ。
5000人民元(=6万3000円)払ってくれれば、彼女は一生あんたに付いていく」


チキンな俺はさすがにそれはムリで、
食事を1回おごって車代に100元あげて行かせてしまった。
まったくもって悔やまれる。

8.朝鮮人の翻訳者を連れて電信局に行き、ケータイを見てきた。
中国に掛けられるものと、朝鮮国内用とは別々に売ってるのな。
機種代が200ドル、電話代が100ドル。
ZXTのケータイを北朝鮮人は使えるのか? 


他のことは言うわけにはいかない。
上に挙げた話も詳細は言えない。わかるよなw
写真はないけど本当の話だ。
(略)



2 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
>>1
画像貼ってくれ



3 名前:国境をかける商人
>>2
カメラは持っていってないんだ。面倒なことになるんでな。




4 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
>>3
何の面倒が?
あなたが(前回の)2009年に行ったときは撮りまくってたじゃない。
まあ、あなた自身になにか理由があるのかな。

ところで「ご禁制の商品」って何?



5 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
北朝鮮の女の子の写真うp



6 名前:国境をかける商人
>>4
>あなたが2009年に行ったときは撮りまくってたじゃない。
2009年に行ったときは旅行目的、今回はビジネス目的だ。
旅行でカメラを持っていくのは許されるが、

ビジネスでカメラを持ち込むのは面倒のタネ。わかるな?


>ところで「ご禁制の商品」って何?
北朝鮮が輸出を禁止している、
ナマコ・アカガエル・松茸・ムカデあたりさ。

※中国東北部にはヨーロッパアカガエルの亜種が複数種生息しており、おそらく朝鮮にも分布しているのだろう。
用途はこちらのサイトを見た限りではおそらく漢方薬。ムカデの用途も然りと思われる。

余談だが、以前にラオスの中国国境に行った際、中国商人が熊の肝の買い付けをしているらしき様子だった。
近隣の途上国とは、中国の漢方薬商人にとって、
ワシントン条約をガン無視してブツを買い付けられるパラダイス
なのかもしれない。



7 名前:国境をかける商人
>>5
>北朝鮮の女の子の写真うp

いやあ、あの子はなかなかかわいかったよ。



8 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
国境商人さん。
巷間で噂されている、北朝鮮にも「尖嘴」がいて、
少なくない北朝鮮人女性が中国に嫁入りしたがっているって話は本当なの?

※「尖嘴」…翻訳不能。結婚ブローカーあたりの意味だろうか?



9 名前:国境をかける商人
>>8
一般庶民とは幸福を求める人たちなんだよ。




10 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
とはいえ、>>1に出てきた北朝鮮女性が中国に来るのはムリだろう。
身分証明書もパスポートも無しなら、ガサ入れが入れば即強制送還だ。



11 名前:国境をかける商人
>>10
人間がいる場所には常に方法が存在するものでね。



14 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
>>1はもっと北朝鮮で見たものごとを書いてほしい。
それが北朝鮮の経済状況を説明する補助情報になったり、
>>1の分析を通じて北朝鮮のその他の状況を知ることができるようになる。

北朝鮮人の精神状況はどうか、外界への理解のほどはなどなど、
もっと書いてほしいことが沢山ある。



15 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
>ストリートガールに声をかけられた。お遊び1回50人民元(=約630円)
これ、中国だったら何の変哲もない話だけど、
北朝鮮で起こったと聞くとすごく意外だな。

ちょっと信じられん。



16 名前:まさおの朝鮮状@人民の黄金
>>15
たぶん本当じゃないかな。

文革の時代を思い出してみろよ。
夏になると警察が映画館の中に入ってきて不良女を捕まえていたじゃないか。
当時のその手の女はノーパンだったんだ。
男たちは夏になるとそれを目的に映画館へ行ったものだ。

当時、男たちは夏が好きだったのさ。


※文化大革命…原文では中国語の「文革」の頭文字を取って「WG」と表記していた。
これと似た話を俺も聞いたことがあるのだが、改革開放初期の話。
>>16の記憶違いなのか、それとも文革中からエロいお姉さんは健気に仕事をしていたかのいずれかだろう。

※映画館でノーパン…言うまでもなく、暗闇の中でお触りをさせていたということである。







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この後、スレッドが伸びると話題がスレ違いになっていき、
いつの間にか「北朝鮮人の嫁をもらうのはアリか?」という議論になっていく。
これはこれで面白いのだがひとまず割愛。

国境を動いてゆくヒト(=女性)・モノ(=漢方薬)・カネ(=米ドル)の流れが透けて見え、
>>1の姿にそこはかとなくRPGっぽさを感じる興味深いスレッドであった。




ところで、先日ある人より聞いた話。
現在は情勢が緊迫したことと、脱北者問題が騒がれたことで不可能になってしまったが、
かつては中朝の国境はもっともっとユルいものであり、庶民は自由に出入りできたという。

以前のミャンマーのエントリーでも然りだが、
パスポートとも航空券とも縁がない庶民にとって、国境というのはかえって意味を持たない。
江戸時代に関所破りがナアナアで行われていたのと同じく、
「警察(or軍隊)の人がいない場所でこっそり渡ればいいじゃん」
程度のノリで、平気で境界を越えていたようなのだ。


で、聞いた話にいわく、
いちばん効果的に北朝鮮を取材するためには、正規のビザなんか取らずに
中国人国境商人の張さんや李さんのフリをして
何食わぬ顔で国境を越えちまえばよいだろう
とのことである。

更にいわく、韓国あたりの根性のあるジャーナリストの北朝鮮取材は、
そうやって行っていたのではないかともいう。※よい子は真似をしてはいけません。


もっとも、このご時世ではまず不可能だろうとのこと。
ちょっと残念なような、ホッとしたような気持ちである。





…ともかく北朝鮮。
今回の洪水の件然り、真実が見える日は来るのかしら。


(迷路人)

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