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月収48万円で生活が苦しい?!外資系企業エリートサラリーマンの懐事情―中国

2010年11月27日

格差の激しい中国。住居費、医療費、学費はかなり高くなりましたが、それでも全体の物価は日本よりも相当安いわけで。正直、日本で20万円の給料をもらうよりも中国で10万円の給料をもらうほうが生活が楽だと思われます。で、外資系の管理職など月収1万元(約12万円)以上なんていうのもざらにいるわけで。いやー、相当いい暮らししているね、と思っていたのですが……。

財新網の記事「月収4万元(約48万円)じゃ家族を養えない?!巨額の税収はいかにホワイトカラー層の幸福を奪っているか?」がちょっとわたしのイメージをくつがえす記事だったので、ご紹介。

外資系企業北京プロジェクトマネージャー(男性、35歳、人民大学卒、職歴10年弱)の家計の話。
●収入
給与 4万元(約48万円)

●夫の支出
保険 3000元(約3万6000円)
所得税 8000元(約9万6000円)
住宅ローン返済 1万1000元(約13万2000円)
両親への仕送り 3000元(約3万6000円)
自動車維持費 2000元(約2万4000円)
貧困地域の学生向け寄付 1000元(約1万2000円)
タバコ代・雑費 2000元(約2万4000円)
小計 3万元(約36万円)

差し引き1万元(約12万円)を専業主婦の妻に手渡しているが、妻はいつも足りないと文句を言っているという。中国で月収1万元と言えば、十分にお金持ち。足りないのが不思議だが、妻の支出明細を見ると、納得する部分も。

●妻の支出
妻と子どもの保険 1500元(約1万8000円)
幼稚園・お習いごと 2000元(約2万4000円)
マンション管理費・駐車場代 1500元(約1万8000円)
食事・衣料 3000元(約3万6000円)
計8000元(約9万6000円)
差し引き2000元(約2万4000円)余っている計算だが、友達の結婚などお祝い事でもあれば全てパーに。ガソリンやマンション管理費、食材などの物価上昇で生活は日々苦しくなっているという。

フィナンシャルプランナーのみなさーん、出番ですよー!

ま、ド素人のわたしがアドバイスするとすれば、「保険代かけすぎじゃね?お習いごとかなめんな?マンション管理費1万8000円ってどんだけ豪邸に住んでんだよ!結婚式1発で2万4000円も飛ぶの?」などとひがみっぽいことしか言えないのですが、いったいどうなんでしょうか?

ちなみにこの記事の結論は、「税金取りすぎだろ!」というもの。中国の国家税収6兆3104億元(約75兆7000億円)のうち、個人所得税はわずか3944億元(約4兆7300億円)しかないのだとか。だったら少し軽減しても国家財政には影響ないでしょ、物価対策で減税してよというもの。もともと貧乏人は税金を払っていないので、減税の恩恵にはあずかれません。なので、今、金持ち優遇の減税でもしたら、それこそ大変なことになりそうですが。

*追記
記事をアップしてから思ったのですが、この「エリートサラリーマンの月収は本当に4万元なのか」問題というのもありますね。ボーナス、会社の福利厚生、謎の副収入(灰色収入)などなど。うーむ、ひがみなのか、どうにも嫌な目でしか見られません!


(執筆者:Chinanews) Twitterアカウントはこちら
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