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100円ショップ商品はもう中国では作れない=新天地へ向かう軽工業企業―インドネシア情報

2010年12月28日

中国の軽工業事情

軽工業と言っても業種は多岐に渡り、ピンとこない人もいると思うが、100円ショップの店に並んでいる商品を生産する工場と考えていただくと分かり易いかもしれない。


Daiso / ann-dabney


昨晩は忘年会を兼ねて、中国とは20年以上関わりがある方と会談した。工場の立ち上げからISO取得、更には中国商品全般、特に軽工業品の輸入・卸を手がけている方だ。

昨年あたりから予想していたそうだが、中国の軽工業は日本向けには最早使えないところが増加。未来が不透明になりつつあるという。

*当記事はブログ「インドネシア情報局」の許可を得て転載したものです。

原因の一つは価格の上昇である。日本でデフレが続き、これまでは中国でかろうじて商品化できていた商品群の価格帯が、もはや日本の市場価格に合わせることが不可能になったという点が大きい。

そして、これまでもインドネシア情報局で繰り返し述べてきたように、労働者不足の問題も深刻だ。内陸部でのインフラ整備が続く中、沿海部に集まる出稼ぎ労働者の数が大幅に減少している。旧正月休みに帰省した後、田舎から帰って来ないケースが多い。さらには外資が設立したIT企業等が増加、そこに就労する者も多いことも工員減少に拍車をかけているようだ。労働者不足は納期の遅れを招いている。

加えて中国国内の原料価格高騰も軽工業に暗い影を落としている。プラスティック成型品の価格は30%以上上昇。コットン価格は昨年の2倍に達した(世界的な綿花価格高騰の影響もある)。

もはや余程の企画力等があり、市場でのヒット確率の高い新商品を開発できる会社以外は、中国の軽工業を使用するメリットは大幅に減少したようだ。

昨日、お会いした方は「ホンダで賃上げデモが起きた時に終わったよ」と話している。保有する中国工場はいち早く売却している。さて、そんな方に私が呼ばれているのは、その会社がインドネシアに進出しようと考えているからではない。インドネシアについては過去に私が案内役となり、視察は済んでいる。

それよりも更に目立たない3ヶ国、つまり日本企業からの視察訪問者は確実に増えているが、ほとんどがまだ手をだそうと考えない国に工場と貿易会社を作ることを考えているため、私が呼ばれたというわけである。その根底には日本だけではなく、アジアを相手にしようという考え方がある。

「俺達みたいな小さな存在は、どこの企業も手を出していない場所に先に攻め込まないと未来の商機が減るぜ」


この考え方には賛否両論があると思うが、中国の成長ぶりを見てきた人は、経営にはスピードも大事ということを身にしみて感じている人も多いだろう。この世界で35年以上生きてきて、それなりの財を成した人の言葉には、やはりそれなりの重みがある。

(執筆者・MASAKI)

*当記事はブログ「インドネシア情報局」の許可を得て転載したものです。


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