お葬式について。補足


※人民網の報道。

年初から激務が続いており、なかなか更新が出来ませんので、以前やったお葬式についての補足でお茶を濁しておきます。

私が以前から要人の体調を見るために定点観測しているお葬式、遺体告別式は、八宝山という墓地で行われます。ここで葬儀を行うにはある程度のランクにある革命的な人物でないといけません。明確な基準はありませんが、閣僚級が一つの目安になるでしょう。

共産党トップも辛いよ？！党要人の葬儀には必ず出席

告別式は党中央が主催し、故人の業績に関連した部門が花輪を送ったり、関連部門の責任者が参列したりします。

雷潔瓊同志の遺体が北京で火葬胡錦濤らが送別（2011/1/16 人民網）
   
著名な社会学者、法学者、教育家、傑出した社会活動家、中国民主促進会の創始者の1人であり、卓越した指導者、中国共産党の親密な友人、中国人民政治協商 会議第6期全国委員会副主席、第7期、第8期全国人身代表大会常務委員会副委員長、中国民主促進会第7期、第8期、第9期中央委員会主席、第10期、第 11期名誉主席の雷潔瓊同志の遺体が、15日に北京の八宝山革命公墓で火葬された。

雷潔瓊同志は2011年1月9日17時38分北京で病死した。享年106歳。

最近行われたものでは、雷潔瓊の葬儀があります。誰なのかは全く知らないのですが、五四運動にも参加している活動家のようです。共産党員でもないのに同志と呼ばれる理由は分かりませんが、二重党員なのかもしれません。

9日に亡くなったのに、葬儀が15日になったのには訳があります。まずは胡錦濤ら政治局常務委員のスケジュール調整でしょう。特に訪米を控え、タイトなスケジュールで動いている（はずの）胡錦濤が欠席するとなれば、いらぬ憶測を呼んでしまいます。

私が見ている限りでは、外遊で国外にいる場合を除いて、常務委員は全員出席が基本となっています。毎月のように開かれる大物の葬儀全てに出席しなければならない、政治局常務委員の苦労だけは同情します。相当効率の悪いシステムを作り上げてしまったものです。

参列者が決まれば自ずと葬儀の格も決まってきます。故人は衛星党の人間ですから、全国政協と統戦部の関係者である賈慶林と劉雲山、劉延東あたりが参列者の筆頭であるなら、葬儀の格は当然胡錦濤らが参列するより落ちます。

「胡錦濤主席にも列席頂きたい」とか無茶を言っちゃう遺族との折衝にも時間を要するのでしょう。胡錦濤が弱るのも分かる気がします。


江沢民の腹心死去＝葬儀に御大は登場するのか？

ここまでは私の推測ですから信じてはいけません。ここからも私の推測なので、やはり信じてはいけません。

江沢民時代の初期に中央軍事委員会副主席として江沢民を支えた劉華清が、14日に亡くなりました。今日は22日ですから、死亡してから既に1週間以上が経過してます。何を待っているかと言えば、当然胡錦濤の帰国です。

18日未明から訪米予定だった胡錦濤には、流石に訪米前の開催は日程がきつすぎますし、訪米中に開くようなことをされれば沽券に関わります。何しろ劉華清は中国共産主義青年団がキャリアのスタートですから、大先輩の葬儀に欠席は許されません。

となれば、当然22日の帰国以降となり、旧正月前の仕事納めである2月1日までのどこかに無理やり組み込むしかありません。休み前に仕事を詰めるのはいずこも同じですから、胡錦濤は今頃「この忙しい時に死にやがって」とか思っているのでしょう。もう１つあるとすれば、江沢民の出席があるかでしょうか。

前述のとおり、鄧小平が自身の腹心であり、顧問委員会という養老院メンバーとなっていた劉華清を引っ張り出して、江沢民の補佐及び監視役に付けたということで、いかに体調不良とはいえ江沢民が欠席という不義理が出来るかというのが焦点になります。

これで来なければ相当病状が重いか、本当に不義理なヤツであるとの判断が可能になります。列席するにしても、その老いが再確認されてしまうわけですから、江沢民にとっては不利なイベントには違いありません。

というような事を、考えているのです。当然劉華清の葬式もレポートしますんでよろしくお付き合いのほどを。