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ロシア人は計画的にお金を使えない?独特の給与制度―ロシア駐在日記

2011年02月12日

ロシアの給料日はややこしい

昨年2009年同様、今年も日本大使館からロシア在留邦人数調査の結果が届きました。ロシア全土で現在2.203名の日本人が長期滞在しているそうです。

当然ですが、人数の多さでダントツ一位はモスクワ(1.550人)です。第二位はサンクトペテルブルグとその周辺(233人)です。私たちのいるニジニ・ノヴゴロドは昨年同様日本人は12人しかいません。人口が1.278.800人(2010年1月1日現在)の町に日本人はたったの12人。少ないですね・・・。


rubles02 / mandiberg


さて、今日はロシアでの給料の払い方についてです!日本とは色々違いますよ~。

*当記事は2010年12月18日付ブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。

まず、ロシアの法律で決まっていることですけども、会社は1ヶ月に2回給料を支払わなければなりません。たとえば、私たちの会社だと、毎月の給料日は10日と25日です。給料のうち25日に受け取る金額を社員が自由に設定できて、残りの金額は翌月の10日に支払われる、というパターンです。

しかも、社員自身が「私の給料は月1回でいい」と申し出たとしても、だめです。会社がその希望通りにしたら、違法になってしまいます。それでも月1回がいいと思っていたロシア人同僚は自由に設定できる25日の金額を「500ルーブル(約1.500円)」と、会社が認めた最低限で設定し、残りを全部10日にもらうようにしていたそうです。

なんとなく気になります。「給料日は月2回」というのは、ロシア人が計画的にお金を使えないという前提でできた制度なのだろうか。別の理由があるのだろうか。私は月1回の給料に慣れてしまっているので、どうもこの「月2回」の支払いが不便に思えてなりません。

でも、考えてみたら「給料日は月1回」ということだって、便宜上のやり方であって「半年に1回」や「年に1回」だってルールとして導入しようと思えばできるはずです。きっと慣れの問題でしょう。

有給休暇の給与についてもいくつか日本とは違う点があります。業種によって違いますけれども、一般的にロシアは年間28日間の有給休暇があります。そのうち2週間は必ず連続でとらないといけないと、法律で決まっています。

さらに、ロシアの法律では有給休暇が始まる3日前までに、会社はその有給休暇分の給料を社員の口座に振り込まなければならないことになっています。こうして有給休暇の前にお金をもらえるけれども、その後のいつもの給料日には給料が少ないまたはゼロというパターンです。

ある日、私はロシア人の友達に聞きました。

「有給休暇があったとき、先に給料をもらってしまうと、先に使いすぎたりしてしまい、お金の管理などがむずかしくなってこないかな?」

その答えを聞いてびっくりしました。

「大丈夫。それよりも自分が休みをとっている間に会社がどうなるかわからない。つぶれてしまうかもしれない。だから、事前にもらえるお金は事前にもらっておきたいんだ」

日本ではなかなか聞けないセリフだと思います。

*当記事は2010年12月18日付ブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


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