中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年02月22日
以前から中国では各地で「ありえない倒壊事故」が相次いでいる(中国で“ありえない倒壊”が連続=その理由とは?)。立体交差橋の倒壊事故も今回が初めてではないが(中国で“ありえない倒壊”が連続=その立体交差点崩落で6人死傷、撤去作業の違反か―雲南省昆明市理由とは?:レコードチャイナ)、工事中でもなんでもなくいきなり橋がすとーんと落ちるのは異例だろう(写真を見る限りでは支える柱が倒れ、1ブロック分の橋が落下したかのように見える)。
原因は東方早報のタイトル通り、過積載トラックの重量オーバーか(写真を見ると、1台のトラックからは黒い土砂のようなもの。もう1台からはなにか袋に入ったものが大量に散乱している)、橋の強度不足、あるいはその両方だろう。
四川大地震の小学校校舎倒壊事故で、日本でも一躍知られるようになった「おから工程」。鉄筋の「節約」、コンクリートの養生不足などの施工ミ、設計ミスなどさまざまな問題があり、その範囲はあらゆる建築物に及ぶ。先日、香港紙・明報が伝えたところによれば、営業速度及び営業路線長ともに世界一の座についた中国高速鉄道にも「手抜き工事疑惑」がかけられているという(「高速鉄道の第一人者」、汚職容疑で取り調べ=粗雑な高速鉄道急拡大路線修正か―中国:レコードチャイナ)