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中国の国会「両会」ってどんな機関?!今年の注目点、「中国ジャスミン革命」の影響は?―翻訳者のつぶやき

2011年03月04日

全国政協と全人代

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「中国人民政治協商会議第11期全国委員会」は第11期全国政協の正式名称です。

第11期全国政協第4回会議が3月3日、人民大会堂で開幕しました。3月5日には第11期全人大第4回会議が開幕します。年に1度、3月のこの時期に行われる全人大会議と全国政協会議は俗に「両会」と呼ばれ、中国では年間で最大の全国的な政治イベントとなっています。

全人大はよく耳にしている方も多いと思いますが、「全国政協は何やっているの?」と疑問を持っている方も多いと思います。その違いはどういうものなのでしょうか。

*当記事はブログ「中国語翻訳者のつぶやき」の許可を得て転載したものです。


全国政協の役割

全人大と全国政協の違いはまず、代表の分け方です。全人大の場合、各省・自治区・直轄市ごとに代表が選出されていますが、全国政協の場合各業界(軍、マスコミ、企業界、宗教界、および各衛星政党代表などなど)ごとに代表が選出されているのです。陸上の北京オリンピック金メダリストである劉翔選手や映画監督の張芸謀氏も全国政協委員です。

よく全国政協は、日本で言えば衆参両院の「参議院」にあたる組織に例えられますが、全国政協自身は全人大が審議する法案や国務院が提起した法案を審議することはありません。

その代わりに、全人大が審議する法案、国務院が作成する法案に対して「提案」を行っています。全国政協はこのような自身の役割を「参政議政」という言葉で表現し、自身の重要な3つの役割の1つ(後の2つは「政治協商」「民主監督」)として位置づけているのです。

いわゆる「参政議政」とは、「政治や経済などさまざまな重要な問題や人民が関心を寄せる問題を調査し、それを政協会議の議題として協議し、提案としてとりまとめて共産党や国家機関に提出する」というものです。

ただ提案が反映されるかどうかは全人大、国務院、ひいては中国共産党のさじかげん1つで決まるわけですから、実質上は日本の参議院や米国の上院などとは全く別の、「骨抜きの組織」と考えてもいいでしょう。私たちにとっても、政協会議のニュースというのは重要度は余り高くはありません。


全人代の役割

そして、今回第11期全国政協第4回会議と並行して行われるのが第11期全人大第4回会議となります。ただ、政協会議の会期はすでに発表されているものの(3月3日から13日まで)、全人大会議の会期の詳細はまだ明らかになっていません(4日朝現在)。これから4日の日本時間正午に行われる記者会見で発表されると思われます。

全人大会議会期中にはさまざまな注目すべきイベントが開催されます。例年通りで行くならば、5日の開幕会議後に温家宝総理による政府活動報告が発表され、政協閉幕日翌日の14日あたりに全人大も閉幕し、温家宝総理が内外記者を招いて行う記者会見が開催されるでしょう。

開幕から閉幕までの会期中、外交部、情報・産業化部、財政部、労働・社会保障部などの各部長、最高人民法院、最高人民検察院の両院長が記者会見を行って、1年間の成果を発表することになっています。


今年の注目点

ツイッターで何度もつぶやいますが、私は今年の注目点はやはり、会期中に行われる楊外交部長による記者会見、そして閉幕後に行われる温家宝総理による記者会見でしょう。これらの記者会見は基本的に、記者が事前に提出した質問のみに回答する形になっており、例年当たり障りのないものになっています。ただ、温家宝総理や楊潔チ外交部長は近年、事前に提出された質問でなくても自由に受け付ける余裕を見せていました。

そうはいっても今年は、「ジャスミン革命」に代表される国内の各民衆の動きや、外国人記者による攻勢で現在中国政府はピリピリしており、中国政府からの引き締めがあることも予想されます。そして外国人記者も事前に用意した原稿以外の質問を突発的に投げかける可能性も否定できず、「もしかしたら」一波乱あるかもしれません。

開幕のときに温家宝総理が発表する活動報告は毎年、事前に作成された原稿を読み上げるだけのものであり、真新しい点を見つけることは難しいでしょう。しかし国内の各民衆の動きに関する言及はあるかもしれません。

これらの動きに注意しながら、私もウォッチしていきたいと思っています。

*当記事はブログ「中国語翻訳者のつぶやき」の許可を得て転載したものです。

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週刊 東洋経済 2011年 2/26号 [雑誌]

東洋経済新報社 (2011-02-21)






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