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2011年07月05日
問題はCCTVの取材によって発覚したもの。未完成といっても橋がつながっていないわけではなく、一部区間のガードレールがなかったり、あるいは設置されていてもちゃんとボルトを締めていなかったりという問題。もし事故が起きれば車は膠州湾へとドボン。ドライバーの命はないだろう。
CCTVの取材に答えた現場責任者は絶句してしまい何も答えられなかったが、後に「毎日経済新聞」が山東省交通プロジェクト品質監督駅に電話取材したところ、「ちょっとした問題はあるけど、これからちゃんとするから。時間がなかったのだから仕方ないっしょ」という驚きの返事を引き出している。
安全よりメンツのほうが大事という態度は何もこの海上橋に限ったことではないだろう。6月30日には、トルクメニスタン・中国間の世界最長パイプラインも開通したほか、北京・上海間高速鉄道の営業も始まった。いずれも他国では考えられない「中国スピード」で建設されたプロジェクトだ。
*画像は鳳凰網の報道。ほか写真多数。