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【女子サッカー】中国代表、日本を下し世界一に=やりすぎ感漂う史上最高のユニバ―広東省

2011年08月22日

おめでとう!中国。おめでとう!鋼鉄のバラ。
(鋼鉄のバラは女子サッカー中国代表の愛称。)

広東省深圳市で開催中の第26回夏季ユニバーシアード。21日には女子サッカー決勝戦が行われ、中国代表が2対1で日本を破った。さらにこの日は射撃、飛び込み、テコンドー、新体操、チェス、エアロビなどの種目で金メダルを次々と奪取する「中国デー」。金メダル獲得数は61個と他国を圧倒。そればかりか、2001年北京ユニバで中国がたたき出した54個の記録を更新した(中国体育報)。

20110822_universiade
華南網の報道。


■史上最高のユニバ

日本だと結果だけちらほらと報道されるぐらいのユニバーシアードだが、深圳市にとっては「おらが街のオリンピック」。北京が五輪、上海が万博、広州がアジア大会なら、うちはユニバだ!とありえない意気込みを示している。

152カ国から選手7865人、スタッフ4036人が参加。24種目で306の金メダル。すべて史上最高だという。おめでとうというしかないが、2008年から3年間で4回もの「国際的大型イベント」が開催されているわけでやり過ぎ感は否めない(騰訊)。


■A代表キャプテンまで参加した中国代表の本気度

というわけで、中国が本気の本気で挑む、国の威信を賭けたビッグイベント。開催国・中国の成績は、予想通り(?)、2001年の北京ユニバを大きく上回り、こちらも「史上最高」となった。象徴的とも言えるのが21日に決勝が行われた女子サッカー。男子女子ともに低迷が続く中国サッカーの中で唯一の明るい話題となった。

ただし、「中国は本気出し過ぎだろ」と批判する声も少なくない。中国女子代表のうち6人が国家代表。うち畢妍、豊月、屈姗姗は代表でも主力選手。姗姗にいたっては広州アジア大会で中国代表キャプテンを務めている。台湾代表、カナダ代表、英国代表からは「やりすぎ!」と批判する声も上がったが、中国代表の王長権監督は「畢妍や屈姗姗らは北京師範大学スポーツ訓練専攻の学生。ちゃんとした大学生です」と反論した。


■鉄のバラはなでしこのライバルとなるのか?

現在、中国には大学女子サッカーリーグが存在するが、その二強である北京師範大学と徐州師範大学には多くの国家代表選手が所属しているという。中国女子プレミアリーグが2010年で廃止(ステージ制の全国女子サッカーリーグに移行)されるなど、クラブチームの衰退が有力選手の大学加盟につながっているものと思われる。

大人げないやり過ぎは置いておくとしても、気になるのは中国女子サッカーが復活するのか、なでしこジャパンの強敵となるのかという点だ。今年の五輪予選は中国で開催されるため、なでしこの苦戦は必至ではないかと思われるが、長期的なスパンで見れば、中国の上がり目は少ないように思う。男子同様、ピラミッドの最下部にあたる若年層のプレーヤーが少なすぎるという育成上の欠点がまったく解消されていないためだ。また、リーグのプロ化失敗が残した影響も大きい。

女子W杯準優勝という輝かしい成績もなでしこジャパンに書き換えられてしまった今、「鉄のバラ」の商品価値はさらに下落してしまった。今回のユニバ優勝を再び栄光をつかむ第一歩にしたい。関係者の願いは果たして実現するのだろうか?


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 コメント一覧 (2)

    • 1.   
    • 2011年08月23日 00:53
    • さっきまでユニバの英国対日本の決勝観てました。
      9月からオリンピックの予選が始まりますが、中国はこのチームで行くんでしょうね。
      それだと日本は余裕かも。
    • 2. Chinanews
    • 2011年08月23日 01:06
    • >「さっきまでユニバの英国対日本の決勝観てました」さん
      五輪予選は結構メンツが変わるようです。さすがにベテランはユニバに突っ込めなかったんじゃないか、と。
      ただ中国はホームだと異常に強いので、結構厳しいのではと思っています。下手うつと予選落ちもあるのでは……と心配性の私はおびえています。

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