中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年08月30日
29日、中国民用航空局は吉祥航空に処分を下した(新華社)。支社設立、航空機リースなど事業拡大に関する申請が不許可になったほか、3カ月間航空便を10%削減するよう言い渡された。また問題を起こした機長が韓国人だったことも明らかとなっている。
問題の機長は中国での航空免許が剥奪された。さらに吉祥航空所属の外国人パイロット全員に対して、資格の再評価及び40時間の中国航空ルール学習講座を義務づけるよう、中国民用航空局は求めている。
■「民度を嘆く作文」と韓国人
中国のコラムで流行(?)のパターンとも言えるのが、「中国人の民度を嘆く作文」。列に並ばない、タバコのポイ捨て、タン吐き、成金自慢、本を読まない……云々と適当な時事ネタを拾っては嘆きまくれるという、コラム量産のためには必須のテーマだ。
緊急着陸妨害事件でも、道路で一切譲ろうとしない中国交通事情を敷衍させでもすればコラムが一丁あがり。多くの人々が嘆きまくっていたのだが、韓国人機長ということで流れが一転した。マイクロブログやネット掲示板を眺めると、「韓国人の民度も中国並か」「なんだ、韓国の仕業だったのか」と早くも相当の話題になっているもよう。韓国及び韓国人の皆さんにとっては、思わぬ被害となりそうだ。
30日付財経網によると、現在、中国には1300人以上の外国人パイロットがいるという。中国政法大学航空・空間法研究センターの張起淮研究員は、外国人パイロットは管理が難しく、「モラルも保証できない」と非難している。中国で働く外国人パイロットにもとんだ火の粉がかかってきたようだ。