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インフレは峠を越えたのか?8月期のCPIは6.2%増―中国

2011年09月09日

2011年9月9日、中国国家統計局は8月期の消費者物価指数(CPI)を発表した。前年同月比6.2%増、前月比0.3%増という数値となった。

昨年末から前年同月比5%前後という高いCPIを記録している中国。今年6月には6.4%、7月には6.5%という高水準に達した。今回は「インフレもそろそろ天井が見えた」「8月期は物価も下がっているはず」と予測される中での発表となったが、「7月よりは物価上昇の勢いは鈍ったものの、市場の事前予測よりは上」という微妙な結果が話題となっている。なお、ダウ・ジョーンズによると、エコノミストの事前予測平均値は6.1%(全景網)。

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現在、中国政府にとって最大の課題とも言えるのがインフレの抑制。金融政策やさらには不動産購入規制など強力な対策を次々と施行した。経済引き締めの影響は大きく、「資金繰りに困った中小企業が大量に倒産」「不動産企業が在庫を投げ売りしてバブル崩壊になるかも……」との懸念も聞かれる。もっともこの手の話には「経済政策、そろそろ緩和してくださいよ」というポジショントークも混じっているため、素直には信じにくい部分もあるが。

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*内訳は重要な項目について、農村と都市のようにAとBに分けてデータを出したもの。

8月期のCPI統計は中途半端な数値となったため、「インフレは依然深刻なり。引き締めを続行せよ」という派閥、「インフレは峠を越え、正常状態に回帰した。そろそろ緩和して企業を助けないと」という派閥のどちらにも使える数値なだけに、両派閥に属するエコノミストは好きなように放言している印象だ。


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