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中国製放射線測定器の性能はボロボロ=同一条件で計測しても誤差が出まくり―日本国民生活センター

2011年09月09日

2011年9月8日、国民生活センターは「比較的安価な放射線測定器の性能」の調査結果を発表した。楽天市場やアマゾン、ヤフーショッピングなどネット通販で販売されていた3~6万円台の安価な中国製放射線測定器9台を対象にテストを実施したところ、いずれからも正確な結果は得られなかった。

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*画像は報告書「比較的安価な放射線測定器の性能」。テスト機一覧。


テスト結果及び消費者へのアドバイスは以下のとおり。

テスト結果
・通常の環境程度以下の自然放射線を正確に測定できなかった。

・参考品を除く9銘柄は、照射線量率と測定値に相関がみられたが、総じて正味値が低く、ばらつきも誤差も大きいため、正確な測定はできなかった。


・販売サイトの広告には汚染検査に使用できることを期待させる表示が見られたが、取扱説明書等には、放射線に関連する業務での仕様を目的としているものが多かった。

・インターネット通信販売サイトには、放射線を正確に測定できる旨の表示が見られたが、4銘柄は仕様に記載のある誤差範囲を超えていた。

アドバイス
→今回テストを実施した放射線測定器では、食品・飲料水等が暫定規制値以下かどうかの測定はできないので、こうした目的で購入・使用することは避ける。

→環境中の放射線を測定する場合、公表されているデータ等を参考にし、測定器の示す値を直ちに信頼することは避ける。

報告書(PDF)の表を見てみると一目標然だが、同条件で10回計測してその誤差を調べる試験では、60万円の国産品は毎回同じ結果を返しているのに対し、安物製品はすさまじいばかりの誤差を示している。

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昼間にNHKがこのニュースを流していたが、「毎日、同じ条件で計り続ければ傾向はつかめるのでは」とアドバイス。だが、ここまで誤差が大きいと「毎日10回測って平均値を出す」ぐらいの労力を注がないかぎり、傾向すらつかめなさそうだ。

ちなみに今回、テスト対象とされた機種はいずれも中国製。「安かろう悪かろう」精神で放射線測定器を作ってくれるのは中国だけなのかもしれない。



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