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越境チベット人20人拘束=ネパール経由のインド亡命困難に―チベットNOW

2011年09月14日

■ネパール警察が越境チベット人ティーンエージャー20人を拘束■

12日付phayulより。

数週間前、中国政府の要請に応え、ネパール政府は国内でチベット人が反中国的活動を行う事を弾圧し、越境してくる亡命チベット人を取り締まることを再度約束した。そして、日曜日にチベットからインドへの亡命目的で越境して来た20人のティーンエージャーを拘束した。

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*チベット人亡命路の一つナンパラ峠(5740m)。


AFP通信はチベットから徒歩で国境を越えネパールに入った16~18歳の男子15人と女子5人が当局により拘束されたと伝えた。ネパール警察スポークスマン、ビノッド・シンによれば20人のチベット人は日曜日の朝、地方警察により拘束された。

ネパール警察は土曜日の夜パントゥサン(西北ネパール、バジュラ地区:wiki)で彼らを目撃し、追跡していた。彼らは16日間歩き国境を越えたという(カンリンポチェ/カイラス山の南、プランを経由したと思われる)。

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


AFPによれば、警察は彼らをカトマンドゥの出入国管理事務所に連行するという。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とネパール政府間に存在する「紳士協定」に従えば、ネパールはチベット人亡命者を国境からインドへと安全に移送せねばならない。

しかし、過去には何度か越境したチベット難民が中国側に手渡されたことがある。去年3月アメリカ政府はネパールから送還されたチベット人難民が中国当局により拷問を受けたと報告している。なお、今年始めにはウィキリークスが「中国はネパール越境を試みたチベット人を逮捕したネパールの保安員に報償を与えると約束した」という報告をリークしている。

2月22日付け、匿名在デリー・アメリカ大使館機密外交文書には「中国政府は自国から出国を試みるチベット人を引き渡す役人に経済的報償を与える」と記されている。ネパールとチベットは1414kmの国境線を共有し、その間には34カ所の峠が存在する。

毎年、何千人というチベット人難民が中国支配下のチベットから逃れようと試みる。しかし、近年中国政府の要請により双方から国境線の警備が強化されたことにより、その数は劇的に減少している。

参考記事:ネパールのチベット難民について - なぜチベット難民は、ネパールにやってくるのか?( チベタン・チルドレンズ・プロジェクト)

*当記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


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