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空母に寄り添う謎の白い大型艦=88艦の正体は豪華客船だった?!―中国

2011年09月17日

今年8月10日、空母「ワリャーグ」が大連港を出港した。中国、そして世界の注目を集めた同艦の試験公開だが、その側にはひっそりと付き従う一隻の艦艇「88艦」の姿があった。大連港に帰港後も88艦は空母の隣に寄り添うように停泊している。
関連記事:中国初の空母、試験航海に出港=果てしなく遠い空母坂の旅路

「ワリャーグ」に付き従う、この謎の艦艇はどのような役割を担っているのか。2011年9月15日付南方週末が取り上げている。

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*画像は南方週末の報道。88艦。


■軽空母クラスの白い大型艦

今年7月以来、白く塗られた88艦はワリャーグの側に従っている。ワリャーグよりは小さいとはいえ、目測では排水量2万トンはあるように見える。軽空母のレベルだ。

中国海軍には公開訓練船「81 鄭和」、大連艦艇学院の遠洋航海訓練船「82 世昌」と2隻の訓練船があるだけに、同じ「8*」系列の番号を持つ88艦も訓練艦か補助艦であることは間違いない。訓練艦系列では、艦の名前に歴史上の人名が使われている。

以前、ワリャーグの中国名は「施琅」になるとも噂されていたが、あるいは88艦こそが施琅号という可能性もある。


■バスケットコート付き!豪華客船のような88艦

写真を見ると、88艦は通常の軍艦とはまったく異なるタイプの艦艇であることがわかる。上部甲板にはバスケットコートも設置されている。公開された船内の写真によると、スーパーやトレーニングジムまであるのがわかる。まるで豪華客船のような設備だ。

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*画像は中華網の報道


■豪華客船と空母のセット、その理由とは?

88艦は戦闘艦ではなく、兵士を収容しリフレッシュさせることを主目的としていることは間違いなさそうだ。だとすれば、なぜ現在、ワリャーグとワンセットで行動しているのか。南方日報の記事ではいくつかの可能性をあげている。

・技術的な問題点を洗い出すために、試験公開段階では多くのエンジニアが帯同する必要がある。エンジニアと軍人を乗せた88艦は彼らが交流する場となる。

・中国は国産空母を建設中と伝えられているが、その人員を訓練するために88艦を使って2隻分の人員を帯同。交替で訓練を実施する。

なるほどの分析ではあるが、果たしてその実態はいかなるものか。その答えは実際の運用を待つしかない。


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