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何をするにもまず健康診断!不正書類が横行し効果は希薄に―ロシア駐在日記

2011年09月18日

■ロシアは健康診断ばかり!■

会社の同僚は国営スポーツセンターの空手教室に子供を通わせることにしました。入会するには「運動が差し支えない」という病院からの許可が必要でした。同僚本人も同じスポーツセンターのプールに通うことにしたのですが、内科や皮膚科やX線などの証明書をとらないと入れませんでした。しかも、プールに看護士が常にいて、プールに入る前にみんなの手のひらと足の裏を確認しているのだとか(水虫などのチェックらしい)。


x-ray / timsnell


日本でゆうくんが通っていた柔道場は何の診断書も要りませんでした。大人の水泳教室もゆうくんの赤ちゃんスイミングも特に提出種類がなく、医者の診断書が必要だったのは、マタニティ・スイミングだけでした。


■保育園に入る際にも診断書が必須

どう見ても、ロシアの方が健康チェックが厳しい。しかも、プールと格闘技の教室だけではないです。ロシアでは新しく保育園に入るときも医者の診断書が必要です。保育園を休んだ場合も医者の「登園許可」がなければ登園できません。休んだ理由は病気ではなく、両親の休暇だったとしても同じです。

*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


日本では引越しなどがあってゆうくんは3つの保育園に通いました。一つは私立で、残り二つは公立でしたけれども、入園する段階で診断書を求めるところは一つもありませんでした。

「今までの病気」や「アレルギーの有無」などについて私がその場で記入して終わり。最後に通った保育園だけ、医者の「登園許可」が必要な場合がありましたけれども、インフルエンザなど感染力の高い病気に限ってのことでした。やはり、保育園での感染予防にも、日本よりもロシアの方が熱心のようです。


■会社でも多数の健康診断

さらに、プールや保育園に限らず、ロシアでは会社に入社が決まってすぐ健康診断があるし、自動車免許の更新をするたびにも健康診断があります。また、外国人がロシアの労働ビザをとるときも、健康診断を受けなければならないことになっています。

「健康診断だらけだね!」
とプールに通おうとしている同僚に私が言うと「当たり前だよ。そうしないとどういう病気をうつされるかわからない」と言われました。

外国人の健康診断については、どうもロシアではウズベキスタンなど、旧ソ連の国々からの出稼ぎ労働者の結核などが問題になっているらしくて、健康診断の目的はこうした人たちを国に入れないことだそうです。

そして、運転免許については「ドラッグに依存しているなど、危険な運転をしそうな人を排除するためだから健康診断を受けさせない方がおかしい」と、同僚に言われました。


■おざなりな診断書

しかし、そう言っておきながら、彼女は内科の診断書をもらいに自分では行かず、お母さんに行ってもらっているようです。「本人が行かなきゃ意味がないじゃない?」と私が言うと「いえいえ、皮膚科はちゃんと自分で行くよ」と、彼女は自分なりの理屈があるようです。

しかし、実は知り合いの医者に診断書を書いてもらうやり方がロシアではそう珍しくありません。保育園などもそのことを承知の上ですが、何かあったときに自分を守るための「保険」として書類をそろえておきたいようです。


■不正書類の横行で健康診断をやめる施設も


しかし、国の管理がそれほど厳しくない施設では健康診断書をやめるところも出てきています。例えば、ゆうくんが通っている幼児教室は診断書をつい最近やめたそうです。ある父兄がその理由を聞いているところを、私はたまたま横で聞いていました。

「診断書は何の意味もない。医者のところへ行かずに持ってくる人がほとんどだから」
との回答でした。説明を聞いた父兄は「なるほどね~」とうなずいていて、完全に納得している様子でした。


■本当に必要?病院にとっても負担増


こうして感染予防などに力を入れているロシアですが、不正書類が横行している中、その効果はどこまで期待できるかは不明。また、いちいち診断書が必要だから、健康でも病院に行かなければならなくないケースが多く、本人たちにとっても医者たちにとっても負担になっています。

そして何より病院が作成しなければならない書類の多さも想像に難くないので、メリットとデメリットをもう一度検討した上で今の制度を見直した方がよさそうです。

*当記事はブログ「ロシア駐在日記」の許可を得て転載したものです。


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