中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年09月21日
■マイクロブログ規制強化か=新浪総裁の発言が話題に
18日、中国デジタルメディアサミットに出席した新浪の曹国偉総裁は、ここ数カ月間、「事実とは異なるデマ」を抑制するための手法を開発していると報じた。ネットショッピングモール・タオバオの評価システムと似た、ユーザーの「信頼性」を評価するシステムを導入する予定だという(19日付サウスチャイナモーニングポスト)。
このニュースが各国メディアに取り上げられ、中国政府当局から新浪が圧力を受けているのではとの観測が広がった。例えば、共同通信は「中国版ツイッター規制へ 鉄道事故批判受け圧力か」とのタイトルでこのニュースを報じている。
■新浪の監視員は1500人?!中国ネットメディアの運営は辛いよ
政府や権力者、会社などの不正を告発するツールとして、中国ではここ数年、ネットが占める地位が高まっている。以前同様、ネット掲示板が主力であることは変わらないが、マイクロブログが急激に追い上げているという印象だ。
新浪は人力監視員(公称15人、実質1500人という説も)を増員し監視を強化しているほか、「微博辟謡(ウェイボー・デマ打ち消し)」というサービスも展開している。論証ゼロで「このつぶやきはデマでした」とコメント、各ユーザーに通知するほか、デマつぶやきをしたユーザーのアカウントを一時停止するというとんでもない権限を有している。
なお、中国マイクロブログは新浪と騰訊が二大勢力。しかし、この手の問題だと新浪ばかりが叩かれるのが常だ。フォロワー数ランキング上位は騰訊が占めていることが象徴的だが、「騰訊は芸能人のつぶやきを読むためのマイクロブログ」「新浪は一般ユーザーが発言するためのマイクロブログ」という色の違いが影響しているのだろうか。
(参照記事:Twitter1位のレディー・ガガでも17位!?フォロワー数トップ50(11年9月)―中国微博情報)