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「死をもって反省した日本人は立派だ」中国高速鉄道事故とJR社長の自殺―翻訳者のつぶやき

2011年09月25日

■中国の市民に広がる無力感■

2011年9月21日、温州高速鉄道衝突事故、7月23日に起きたことから「七・二三」事故と呼ばれている事故の中間「報告書」を国務院が発表しました(22日付正義網)。

もともと調査チームは「9月半ばまでに調査結果報告を公表する」と発表していたのですが、9月15日を過ぎても調査報告は一向に発表される気配がなく、人々の不満も相当たまっていたと言えます。そのため、なにか動きを見せておく必要があったのでしょう。

9月21日の「報告書」では、真相究明につながる具体的なデータなどは何一つ発表されませんでした。真相究明のため、調査を重ねてきたこと、研究会や検討会を繰り返し開催してきたことなど、いわば報告書編集の遅れに関する「言い訳」という内容だったのです。


CRH3 at Beijing South train Station / olekvi


*当記事はブログ「中国語翻訳者のつぶやきの許可を得て転載したものです。


■完成する気配すら見えない最終報告書

「技術面、管理面に関する多くの問題を、さらに掘り下げて分析・検証する必要がある。よって事故調査報告完成にはなお一定の時間が必要」ともあり、最終報告書の完成はまだまだ先だと示唆しています。これで人々を納得させることはできないでしょう。

テレビやラジオも、ほとんど高速鉄道事故関係のニュースを報じなくなりました。中国のすべての人の記憶から今回の事故がなくなり去った時、ようやく最終調査報告が発表されることになるのかもしれません。


■JR北海道社長自殺報道への反響

さて、中間報告発表をさかのぼること数日の9月18日、JR北海道の社長が鉄道事故による心労のために失踪、自殺したというニュースが中国でも報じられました。このニュースは大きな反響を読んだようで、各メディアには多くのコメントが寄せられました。
(ソース:中国広播網

コメントの多くは、先の鉄道事故の責任を取って自殺した中島社長の責任感を賞賛する内容でした。例えば、新浪網のコメント欄を見ると、「死を持って事故に反省を意を表した。中国人も見習うべきだ」などの内容であふれかえっています。
(ソース:新聞論壇

自殺のニュースが報じられたのは、満州事変の発端である柳条湖事件が起きた日、中国では「国恥記念日」とも呼ばれる9月18日でした。例年、記念日前後には反日感情が高まり、満州事変に絡めて日本人に言いがかりをつけるような書き込みであふれかえります。そうした特別な日にもかかわらず、コメント欄が日本人への称賛一色で染まるのは大変珍しいことです。

「日本人は嫌いだが、日本人の真剣で責任を持つ精神に、私は敬服する」「日本人はちゃんと責任取るのに、王勇平元鉄道部報道官は外国に逃げて、のうのうとしている」
(注:この書き込みは削除されたようです)

というコメントさえありました。

あるいは、JR北海道社長自殺に関する世論を見て、その矛先が鉄道部に向かうことを危惧した国務院が「中身のない」中間報告を発表したとも考えられます。マスメディアの報道がないとはいえ、一般市民の鉄道事故に対する怒りはまだまだ消えていません。

*当記事はブログ「中国語翻訳者のつぶやきの許可を得て転載したものです。


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コメント一覧

    • 1.  
    • 2011年09月25日 19:05
    • 欧米なら自殺は逃避と言われるんだけどな。

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