• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

正直悩んでます!ある中国人大学生の就活事情―上海市(Alex)

2011年10月19日

■自分が知ってる限りの上海就活事情■

中国では9月から新年度が始まりました。同時に大学4年生(2012年卒)の就職活動も幕開け、私もその真っただ中にいます。というわけで、中国の就活事情をゆるーくご紹介します。あくまで「自分が知ってる限り」の話ですが。

4年生になってからというもの、休み時間の雑談ネタは「就活」「留学」「大学院」に集中しています。で、就活関係の談話ですが、「物価の高い上海での生活だし、俺たち有名大学出身だから、手取りで月給4000元(約48100円)以下の条件は無理だよね」というのがみんなの感想。

実際、4000元(約48100円)は上海の平均初任給らしい。この金額なら生活には困らない。でも貯金はほとんどできない……。


Shanghai / danielfoster437


*当記事はブログ「オレ的中国の実態」の許可を得て転載したものです。


■滑り止めは四大会計事務所


初任給手取り4000元以上という条件で、有名な会社はやはり四大会計事務所(KPMG、プライスウォーターハウスクーパース、アーンスト&ヤング、デロイト トウシュ トーマツ)だろう。その相場は5200元(約62600円、額面)。

もっともこれはあくまで初任給。3~4 年も働けば、月給は1万0元(約12万円)を超える。ただ会計事務所はとにかく激務で、入社2~3年の若手社員が過労死したケースが毎年1回はニュースになっている。それでも入社希望者は多い。なぜならどんな専攻でも関係なく採用してくれるからだ。コンピューターセキュリティ専攻だろうが、電子工学専攻だろうが、お構いなく内定を出してくれる。

なので、山のように内定を出す四大会計事務所を「滑り止め」扱いしている学生は多い。もちろん一生、その会計事務所で働く気はゼロ。というのも、中国人社員として最高ランクの役職、「パートナー」の肩書きを得られる人は、山ほど採用された社員のごくごく一握りに過ぎないからだ。

会計事務所である程度の財務関連知識を身につけ、そのキャリアを活かしてもっといい会社に転職するというのが多くの人が目指す流れ。転職先がどこになるかはよく知りません(笑)。


■「勝ち組」になってもマンションには手が届かない

四大会計事務所、そして一般的な外資企業の給与は、手取り4000~6000元(約48100~72200円)が相場のよう(たぶんね、詳しくは知らない)。それ以上となると、日用消費財の二大大手P&Gとユニリーバの7000元(約84200円)超。M&Mチョコレートでおなじみ、MARSの1万元(約12万円)超ぐらい。それからコンサル業界、投資業界の給与も1万元前後と思われる。

就職後、毎年10~20%の昇給が続くと考えると、5年後の年収は25万~40万元(約301~481万円)くらいになっている計算だ。この額だと、十分「勝ち組」に入る。でも、その「勝ち組」でもマイホームはぜんぜん無理だ。上海の平均住宅価格は1平方メートルあたり2万元(約24万円)。収入を全部住宅費につぎ込んでも、ワンルームマンションが買えるか買えないかぐらいだろうか……。


■腹黒社会の国有企業、失業必至の民営企業

さて、ここまでの話はすべて「外資系企業」についてのもの。というのも、俺のまわりには国有企業や民営企業への入社希望者はほとんどいないからだ。社会人になった友達もみんな外資に就職した。国有企業と民営企業はなにかとデメリットや不安要素が多いとみんな思ってるのだろう。

まず国有企業だが、とにかく中国特有のドロドロの人間関係、中国社会の悪いところばかりが凝縮された場所だと俺は思う。公の場ではお互い友達のように振る舞うが、裏では相手を踏み台として自分がはいあがろうと必死に動いてる人でいっぱいだ。コネや汚職や裏口は当たり前、最終的には中国と共に崩壊するでしょう。こんな企業に入ってどうする?「同じく腹黒になるか、やられるか」の二つに限ると思う。

一方、民営企業はというと、中国というオワコン社会で必死にもがいてます。最近話題になっている温州市の借金苦の経営者が次々と「蒸発」する事件を見ると多少分かるかと……。
(関連記事:「銀行が絶対に「貸し渋り」できない中国政府の智慧=温州経済対策を読む―浙江省」2011年10月3日)

某中国自動車大手企業子会社の説明会に行ってきた友人の言葉です。「大手企業の子会社だろうと、いつ潰れるか分からないよ。潰れても社長は大丈夫だろうけど、平社員は失業するだけ。こんな会社入ってどうする?」

別の友人は学部からこんなお知らせをもらいました。「某企業がうちの学部の学生を欲しがっています、待遇はすっごーーーーーーく良いから、興味のある人は履歴書を持って先生のところに来てください。」これは大金をつぎ込んで、とにかく有名大学の人材をかき集めて立ち上げた会社にしか思えない。

そういうところは、いい感じで伸びているように見えるけど、実際の業績はぼろぼろで、最後は温州の会社みたいになるんじゃない?「すっごーーーーーーく良い待遇」を逆に不安に思う人が多いんじゃないかな。


■みんな安定した外資系を選ぶ

国有企業や民営企業を馬鹿にしてるような書き方になったけど、そういう企業に入社したからといって「負け組」とは限らない。このような生き方でいい、このほうが自分の勝算が大きいと思う人はどうぞどうぞ。ただ、俺にはそんな道は考えられない。傾向としてみんな結局、安定していて、頑張ればそれなりに報われる外資系企業を好んで選ぶのです。少なくとも俺の周りはね。

俺も卒業後のために頑張ります。最近すっごく悩んでるんですよね。

*当記事はブログ「オレ的中国の実態」の許可を得て転載したものです。


トップページへ

トラックバックURL

コメント欄を開く

ページのトップへ