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中国版ガンダムが日本上陸?!鄭和の女体化漫画登場=角川中国誌『天漫』(阿井)

2011年12月13日

■天漫12月号 付録はクリスマスポストカードだぜ■

*当記事はブログ「トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く」の許可を得て転載したものです。


東方書店では882円で売られている天漫の12月号を定価12元(約144円)で手に入れた。
天漫11月号(東方書店)

20111212_天漫_2011年12月号_1


■伝説の宦官(去勢を施された官吏武将「鄭和」がヒロイン
 
今月号では創刊当初から予告されていた『提督大人与迷失的七海結界』がとうとう掲載された。

天漫12月号紹介ページ(天聞角川オフィシャルサイト)

 
海上が舞台なのでてっきり海賊漫画かと思っていたが、中身は想像とは正反対だった。何しろヒロインの名前が「鄭和」なのだ。

20111212_天漫_2011年12月号_2
 
このCV(声優):釘宮理恵みたいなキャラクターは、明の時代に大航海を果たしたあの鄭和がモデルのようである。

【鄭和】

鄭和(てい わ、Zheng He, 1371年 - 1434年)は、中国明代の武将。永楽帝に宦官として仕えるも軍功をあげて重用され、南海への七度の大航海の指揮を委ねられた。本姓は馬、初名は三保で、宦官の最高位である太監だったことから、中国では三保太監あるいは三宝太監の通称で知られる。Wikipedia
 
ウィキによると本物の鄭和は去勢されて宦官として永楽帝に献上されているので、このCV釘宮も実はオトコの娘という線もなきにしもあらず……だ。流石に日系漫画を意識している天漫とは言え、そこまで罪深いキャラクターを創るわけがないだろう。だが、「鄭和って去勢されているし女の子にしても違和感なくね?」と思いついた作者には脱帽せざるを得ない。

都市を擬人化させたと思ったら今度は偉人を女人化させた天漫。これが中国産漫画ってヤツだろう。

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■天聞角川特別賞受賞作『引霊師』

 
今月号のもう1つの目玉は読み切り作品『引霊師』だ。
 
20111212_天漫_2011年12月号_3

今作は第5回角川漫画新人大賞で天聞角川特別賞を受賞した中国人漫画家MAISAKI氏の作品である。
角川漫画新人大賞(wikipedia)
 
角川漫画新人大賞なんて大きな肩書きが付いているから、中国にも遂に日本の水準に達した漫画家が現れたのかと感動したが、どうやらこの天聞角川特別賞は中国人漫画家だけに用意された特別枠なので、やはり日本の受賞作品と同列に扱うことは出来ないだろう。
 
第6回 角川漫画新人大賞開催(web KADOKAWA)

ただし漫画の内容は選び抜かれた作品と言うだけあって一工夫加えられている。幽霊や妖怪をあの世に送る『引霊師』(退魔師?)が主人公という少年漫画らしいテーマなのに、ストーリーは力一辺倒ではない。 『引霊師』として未熟な主人公と一晩しか華を咲かさない月下美人の精霊の離別が、やや駆け足気味ではではあるものの暗くならない程度に描いている。


■中国版ガンダムが日本上陸!
 
若手の台頭に既存の連載陣も負けてはいない。今月号では中国版ガンダムが日本上陸するというニュースが報じられた。

20111212_天漫_2011年12月号_4

天漫誌上で連載されているガンダムUCの漫画が日本のガンダム漫画誌『ガンダムユニコーンエース』に載るらしい。日本語訳された漫画が中国と同様に右から左に読み進める左開きなのか、それとも日本の形式に合わせて右開きになっているのかは定かではない。ただ、天漫では貞本版エヴァンゲリオンのみ日本の漫画の形式に則っているのだから、中国版ガンダムUCも日本で中国風を貫いて欲しい。

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■中国漫画、日本進出の橋渡し役に
 

天漫には今後、中国漫画を日本に持って行く橋渡しをしてもらいたいものだ。ああ、でも中国版ハルヒはいりません。

20111212_天漫_2011年12月号_5

今月はみくるに気合いが入ってました。

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*当記事はブログ「トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く」の許可を得て転載したものです。


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