■一緒にアニメを見てくれる「メイド」を募集■

＊当記事はブログ「政治学に関係するものらしきもの」の許可を得て転載したものです。

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中国のメイド喫茶については以前にも記事を書いたことがありますが、今回のネタはそれ以上の破壊力。「中国もここまできたのか」と驚きました。そういうわけで、記事「宅男招住家女仆陪看动漫需喊“主人”」（オタクがメイドを募集＝一緒にアニメを見て「ご主人様」と呼んでね）をご紹介します。


＊画像は金陵晩報の報道。


■メイドの募集条件

上記画像は、マイクロブログで公開された募集広告。以下のような条件が書かれています。

・メイド服を着用すること。
・雇用主は「ご主人様」と呼ばなければならない。
・「ご主人様」と一緒にアニメを見なければならない。
・洗濯、炊事は業務ではありません。
・お茶を入れてくれて、、「ご主人様」と一緒に生活してくれればOK。
・「押し倒される」ようなことは業務ではありません。
・基本給は3000元（約3万6000円）以上。
・損害賠償金、違約金、契約金完備
・週休二日制

また画像には書かれていませんが、マイクロブログでは「正規の労働契約書締結」「業務評価により各種ボーナスあり」ともつぶやかれていたそうです。


■18禁アニメをめぐる質疑

記者が連絡を取ると、本人ではなく友人を名乗る人物が質問に答えてくれたとのこと。雇用主は17歳の男子。英国式メイドがご所望とのことで、英語と中国語を話せる女性を希望しているそうです。また、「性的な行為はないので安心して欲しい」とも強調。「性的サービスはなし」という条項を盛り込んだ労働契約書を締結するので、もし問題があった場合には、裁判に訴えてもらってもいいと話しています。

さて、この後、お馬鹿すぎる記者の質問が登場します。「ご主人様と一緒にアニメを見るとあるが、もし18禁アニメを見ることを要求された場合、メイドはどうすればいいのか？」という質問です。

これに対しては、「受け入れることができるアニメは各人によって異なるので、ご主人様とメイドの話し合いによってジャンルを決定する」という無難な回答。


■ネット民、精神科医、弁護士の反応

どう見ても、ネタ書き込みですが、ネットでは「危険すぎる仕事だ。押し倒されなくとも、「工口動画」（原文ママ）を見せられたらセクハラではないか！」「押し倒さないとかウソだ！押し倒すに決まっている！」「ウソばっかりの募集条件だ！」とまじめにとりあってくれた反応があったとか。

さらに記事は精神科医、弁護士のコメントまでとっています。精神科医によると、人間には尊敬されたいという欲求があり、日常生活で低姿勢にいることの反動から、メイドにかしづかれることに愉快感を感じる人が出たのではとの分析。また、女性が強い時代にあって、言うことを聞いてくれるメイドは優越感を感じさせてくれるとも分析しています。

弁護士は、「たんなる雇用関係であり家政婦と大差ない。性的サービスが含まれていないならば違法ではない」との淡々とした回答です。

成金が多い中国だけに、メイドを欲しがる17歳男子も実在するのかも知れませんが、マイクロブログの募集を見るにネタと考えたほうがいいのではないか、と。個人的にはむしろ記者の食いつきっぷりが面白かったです。

＊当記事はブログ「政治学に関係するものらしきもの」の許可を得て転載したものです。