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強制移住に抵抗するチベット人、中国式建築の押しつけ、僧院の火災―チベット(tonbani)

2011年12月30日

■チベット各地で独立を求めるチラシ タルタン僧院大火災 その他■

*当記事は2011年12月23日付ブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


今回はツイッターでは紹介したが、ブログにはまだ書いてなかったチベット本土のニュースその他やガンデン・ンガムチュの写真等を紹介する。


■本土チベット人の抵抗運動

まずは本土チベット人の抵抗運動の話。チベット独立を求めるチラシが撒かれたという話が3件入っている。

(1)19日付Tibet Expressによれば、16日にカム、(チベット自治区)ソクゾン(索県)ソクツェンデン僧院に愛国再教育隊が来て、僧侶たちに教育資料を手渡した。夕方、その紙の裏に「チベット独立」と書かれた紙が見つかったため、大勢の役人と警官が僧院に詰めかけ犯人を捜索中だという。

(2)18日付RFAによれば、アムド、ゴロでチベット独立と法王の帰還、チベット人の団結を求める多量のチラシが町の内外で発見され、警備が強化されたという。最近の話だというが、詳細は不明。

(3)23日付Tibet Express及びその他メディアの報道によると、20日(RFAによれば19日)夜、カム、デゲ(デルゲ)で、市内及びその周辺で多量のチラシがまかれた。チラシには「チベット独立、法王の長寿、法王帰還を求める」と書かれていた。翌朝、気付いた役人たちが総出でチラシを回収し始めたが、チラシは電柱や壁にも貼付けられており数も多く、10数人の役人だけでは回収しきれなかったという。現時点では犯人逮捕や警備強化のニュースは伝えられていない。


■亡命、強制移住、強制改築

続いてネパールの話を。先日、ムスタンに越境したチベット人が中国側に引き渡されたというニュースをお伝えしたが、その後、今度はネパール国境を目前にチベット人が中国の国境警備隊に拘束されたという話が入っている。18日付RFAによると、13日夜にチベットから亡命途中だったチベット人14人がカイラスの南プラン、ユサルで拘束された。全員カム出身で30~40歳代の男性11人、女性3人という構成だ。

21日付Tibet Timesはアムド、青海湖一帯の強制移住問題を伝えた。中国当局は3年前、国際的観光地開発計画を発表。周辺に住むチベット人に移住するよう命令したが、チベット人たちは強硬に反対し続けている。今年も地区の代表者たちを動かし、何とか強制移住を免れたという。

19日付RFAによると、カム及びカンゼで、当局はチベット様式の建築を順次、中国風に建て替える計画を発表した。チベット人の反発を招くことは必定だろう。


■僧院の火災

最後に火事のニュースを。写真は中国マイクロブログに掲載されたもの。亡命側メディアはまだ伝えらていないが、uralungtaさんが22日付中国紙・新民網を翻訳して下さったのでご紹介させていただく。

チベット:ニンマ派名刹大規模火災(12/19)

20111229_写真_チベット_火災_抵抗運動1

青海ニュースネットによると12月19日早朝4時30分、果洛州久治県(*1)ペユル・タルタン寺院(*2)で大規模な火災が発生し、講堂2棟が全焼、多くの文化財が失われた。幸い死傷者はいなかった。出火原因を調査している。

消防関係者の話では、タルタン寺院火災での焼失面積は800平方メートル以上に及び、僧院の僧侶と駆けつけた近隣住民による懸命の消火活動で午前10時30分には鎮火した。現在、関係者が現場で出火原因の調査と焼失文化財の確認を行っている。

タルタン寺院は久治県白玉郷(チクディルのペユル)に位置し、1857年に創建され、総面積は67万平方メートル(1000ムー)以上に及ぶ。これまでに140年の歴史があり、青海、四川、甘粛の省境地区(*3)で最大規模の寺院で、チベット仏教ニンマ派の寺院に非常に広く影響力を持っていた。境内には金銀宝石がちりばめられた高僧のチョルテンが2塔あり、寺院の宝とみなされていた。1994年には州の文化財保護機関に指定されていた。

災害状況発生後、久治県共産党県委員会と県政府はこの件を重要視し、すぐさま担当部署に指示して救援活動を実施。白玉郷共産党委員会、郷政府、県公安局などの関係機関は責任者も一般人も消化隊を組織して、州消防支部と班瑪県(*4)消防本部と連携し、白玉郷に急行して災害復旧活動を展開する。(新民網12月22日掲載)

*1: チベットのアムド、ゴロク地方チクディル
*2: http://www.tarthang.com/Index.htm
*3: アムド東部の草原地域(ゴロク)
*4: ペマ

また中国マイクロブログで公開されていた写真を、関連つぶやきとともに(uralungtaさん訳)ご紹介する。

20111229_写真_チベット_火災_抵抗運動2

寺ではまず僧侶たちが消火隊をつくり、聞きつけた付近住民も自発的に駆けつけて手伝った。どの消防隊も遠方にあって火災現場には間に合わず、消防車の中の水は零下20~30度にもなるペユルではたちまち凍ってしまった

写真を見ても分る通り、消火作業は全て付近のチベット人が川からバケツリレーで行ったようだ。もっとも、火事は夜中に起こったので、消火作業も手遅れだったと思われる。チベットの田舎に消防車が駆けつける訳もなく、この僧院はニンマ派の寺院で最近の抵抗運動に関わってはいない。駐留していれば少しは役立ったかも知れない軍隊も武装警官もいなかったという訳だ。

負傷者が誰もいなかったのは幸いだ。この僧院の長であるタルタン・リンポチェはアメリカ西海岸で相当成功されていると聞く。再建の寄付も割と早く集まるのではないか。

*当記事は2011年12月23日付ブログ「チベットNOW@ルンタ」の許可を得て転載したものです。


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