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【アップル狂騒曲】いまさらiPhone4S発売!転売屋軍団と一般客の小競り合いも―中国

2012年01月13日

2012年1月13日、中国本土で、iPhone4Sの販売が始まった。アップルストアに転売屋軍団が大挙襲来。一般購入者との衝突が起きる騒ぎとなった。


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*上海淮海アップルストアに襲来した転売屋軍団。

■中国でiPhone4S発売が遅れに遅れた理由

今やアップルにとって、米国に次ぐ世界第2位の市場となった中国。2011年第3四半期は中国市場の売り上げが全体の16%を占めるまでにいたった。これほど重要な市場なのに米国や日本での発売日(2011年11月14日)から約2カ月遅れでの販売となったのは、十分な在庫を抱えるのを待つなどの戦略だけが理由だったわけではなさそうだ。

中国工業情報化部がiPhone4Sのネットワーク接続許可証を発効した2011年12月6日のこと。当局の許認可の遅れが響いたのではないか。よもや海外からの輸入業者の利益を考えて許可を遅らせたわけではなさそうだが。

13日に発売されたのは中国聯通(チャイナ・ユニコム)版。中国電信(チャイナ・テレコム)版は2月にずれこむと言われているが、日本でソフトバンクとauが同時発売したように条件を一緒にしてあげないと中国電信がかわいそうだ。中国電信からは発売されることは確実と言われているが、本当なのだろうか。「発売しません」という大どんでん返しがあるのではと疑っている。

なお中国3大携帯キャリアの中で唯一、iPhone獲得に失敗した中国移動(チャイナ・モバイル)だが、iPhone4S用SIMカード(2G)を販売する。アップルストアなどで、SIMフリーiPhoneを入手したユーザー向けだ。パケット定額制のない中国では2G回線でiPhoneを使うユーザーも少なくない。ネット接続はwifiでという方式だ。


■転売屋軍団と一般人が衝突

iPhone4S発売を待っていたのはファンだけではない。転売屋軍団も一気に奮い立ち、中国に5店舗しかないアップルストアに大軍を送り込んだという。1人100元(約1200円)という高給で人を雇い、行列させたのだとか。それでも転売すれば500~1000元(約6000~1万2000円)のプレミアがつくため、十分に元がとれるという。

上海ではバス11台に分譲した500人の大集団だったと報じられている。上海ではオレンジの帽子、北京では黄色いたすきをつけて、所属がわかるようにしていた転売屋部隊。その異様な光景が話題となっている。北京市三里屯ではのアップルストアではこの転売屋部隊と一般購入者が衝突。午前0時に予定されていた販売開始が遅れる騒ぎとなった。

また13日朝からは家電店、中国聯通での販売も開始。地域によっては十分な数を確保できなかったようで奪い合いとも伝えられている。一方でネットショップ・京東商城やアップルのオンラインストアにはまだ在庫があるよう。iPhone4、iPad2で長期にわたる品薄状態を作り出してしまっただけに、アップルも中国市場向けに相当の在庫を用意しているのではないか。

iPhone4と比べて、外見に大きな変化がなく、また最大の売りである音声秘書機能「Siri」も中国語では使えないとあって、どこまでiPhone4S人気が広がるかは不明だが、ファン、転売屋、そしてマスコミはしばらくiPhoneネタで過熱しそうだ。

追記(2012年1月13日):
13日、三里屯での転売屋対一般客の衝突を受け、アップルは北京と上海のアップルストアでのiPhone4S販売を一時中止にすると発表した。顧客と従業員の安全を守れないことを理由としている。財経網




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主な参照記事:
「iPhone 4S今天国内发售」信息時報、2012年1月13日
「iPhone 4S、中国で発売 - 警察も出動する大騒ぎに」Wireless wire news、2012年1月13日
バス11台500人! iPhone4S「代理購入団」現る―上海」サーチナ、2012年1月13日


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