中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年01月14日
北京公交车-BK6111CNG-63路(B) / chairman_gn
■路線バスに無線LAN
中国のネットインフラといえば、その貧弱さ、コスパの悪さが有名だが、今や大都市は競って、光ファイバーの設置、ADSLの高速化、そして無線LANの設置を進めている。
その一環として北京で進められているのが、路線バスへの無線LAN設置。今年3月までに、第2環状線内部の一部路線に100台が導入されるという。3Gネットワークを活用するとのことなので、バス内部に設置された携帯電話回線でのネット接続ということになるだろうか。将来的には4G回線を利用することも検討されている。
無線LANの設置によって、たんにネットが使えるようになるだけではない。バスの位置がリアルタイムで把握できることで、次のバスがいつ来るか、どこにいるのか、道路はどれほど混雑しているのかといった情報もわかるようになるのだとか。北京市中心部のバスといえば、渋滞で立ち往生していていつまで待っても来ないなんていう情報もよくあるだけに、これは嬉しい機能ではないだろうか。
DSC_3586 / Drnantu
■無線LANがない高級レストランって最低
関連記事を探していたら、IT時報にちょっと面白い記事が載っていた。
広州市のある高級レストランに入った陳さん。iPadを取り出してメールをチェックしようとしたところ、無線LANがないことに気がついて激怒したのだとか。「高級レストランなら無線LANはあって当然」が常識なのだとか。「無線LANがある飲食店はマクドナルドだけ」という日本とはえらい違いだ。
もっとも高級レストランは分厚い壁のがっちりした建築だけに無線LANをひくのが大変。特に市街地だと複数の基地局の干渉でうまくつながらないこともあるのだとか。また、中国移動、中国聯通、中国電信という国有企業3大キャリアの従業員は経費で飲み食いしてくれるお得意様でもある。どこか1社の無線LAN(ホットスポット)だけを導入するわけにもいかない。なら、いっそのこと、自前回線の無料無線LANにしてしまえとなるお店もあるという。
■中国が羨ましい……
金を持っているといってしまえばそれまでだが、新しいものの導入に激しく積極的な中国が羨ましくなることもある。私も某社無線LANサービスに加入しているのだが、「今月の新設基地:マクドナルド2店舗」みたいなお知らせをみるたびに悲しくなってしまうのだ。
無線LANにしても、すでに日本よりも中国のほうが便利になりつつあるのではと思わないでもない。まあ、遅いしTwitterにつなげないのだが。
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中国などアジアのほとんどの国は、田舎の小さなホテルでも無線LANが繋がると言っていました。