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日本人は「変態」、米国人は「傲慢」、インド人は「尊大」=中国ネット民の海外イメージ(凜)

2012年01月20日

■中国人の世界各国に対するイメージ■

*本記事はブログ「政治学に関係するものらしきも」の2012年1月19日付記事を許可を得て転載したものです。 


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P1030788 / endworld

中政驿第2月台 「Teingrad」」という中国語ブログをいつも読ませていただいています。面白い記事を紹介してくれるサイトなのですが、「中国人の世界観」という記事が大変おもしろかったので、今回はこれについて。

『環球網』が中国人ネットユーザーを対象に、世界各国に対するイメージをアンケート形式で調査したという話です。『環球網』にも特集サイト「中国人の世界観」が開設されています。


■先進国に対するイメージ

世界の先進国、10カ国に対する中国人のイメージ。投票で選ばれたキーワード・トップ3は以下のとおりとなっています。

アメリカ:覇権、強大、傲慢
ロシア:強硬、軍事強国、土地が広く物資が豊富
イギリス:植民地、侵略、略奪
日本:反中国、変態、軍国主義
ドイツ:厳格、先進、自動車
ブラジル:親切で豪放、サンバ、サッカー、遠い
南アフリカ:ダイヤモンド、アフリカの先進国、黄金
インド:チベット独立支援、尊大、反中国
フランス:ロマンチック、流行、エッフェル塔
イタリア:マフィア、流行、ローマ帝国

アメリカの結果はある意味当然として、どうしても香港のイメージの強いイギリスを除けば、ヨーロッパ各国やブラジルはやはり遠い国でステレオタイプ的なイメージしかないというのが私の感想です。

個人的に驚いたのが日本とインド。「軍国主義」が3位にとどまったのは良いことかと思いますが、代わりに2位が「変態」となったのでは素直に喜べません。インドに対しては、チベット亡命政府を抱えていることもあり、「チベット独立支援」が1位に。2位、3位のキーワードもマイナス評価で、これほど悪いイメージがあったのかと少し驚いています。


■周辺国に対するイメージ

中国の周辺国に対するイメージ調査も実施しています。

フィリピン:メイド、南シナ海侵略、反中国
北朝鮮:貧困、朝鮮戦争における中国の支援、反米
オーストラリア:カンガルー、鉄鉱石、米豪同盟
モンゴル:元は中国の領土、草原、ジンギスカン
パキスタン:友好的、兄達(国)、カシミール
タイ:ニューハーフ、香り米、ゾウ
ミャンマー:玉、ゴールデントライアングル、中国遠征軍
インドネシア:反中国、バリ島、華僑が多い
シンガポール:華人国家、リー・クアンユー、花の都市
アフガニスタン:タリバン、貧しくて遅れている、アルカイダ
韓国:歴史を盗む、尊大、整形

昔から近くの者は仲が悪いと申しますが、「平和国家」であるはずの中国もどうも周辺国とはあまりうまくいっていないというイメージを持っているようです。その典型的な例がフィリピン、インドネシア、オーストラリア、韓国で、反対に仲が良いのが、パキスタン、ミャンマー、シンガポールといったところでしょうか。

韓国は私も何度かこのブログで取り上げておりますが(高句麗壁画返還騒動や中国の嫌韓と韓国の嫌中等)、中国も韓国に対してはどうも、いろいろ複雑な感情があるようです。


■遠い国に対するイメージ

中国から遠く離れた11の国々に対する調査も実施されています。

キューバ:カストロ、葉巻たばこ、社会主義国家
スイス:腕時計、銀行、アーミー・ナイフ
イスラエル:ユダヤ人、中東戦争、エルサレム
カナダ:ノーマン・ベチューン(※)、中国の汚職官僚、土地が広く人口が少ない
(ノーマン・ベチューンはカナダ人医師、共産党員。延安で医療活動を行った)
エジプト:ピラミッド、古代文明、スフィンクス
イラン:強硬、アフマディネジャド大統領、石油
ノルウェー:ノーベル賞、北欧の海賊、厳寒
イラク:サダム・フセイン、イラン・イラク戦争、湾岸戦争
サウジアラビア:石油、豊かな石油、メッカ巡礼
トルコ:東トルキスタン、オスマントルコ帝国、アジアとヨーロッパの架け橋
ギリシア:古代文明、アテネ、オリンポス山、ホメロスの詩

やはり具体的なイメージが乏しいようですね。それだけに面白くありません。ただ、カナダでベチューンが出てきたり、トルコで東トルキスタン(新疆ウイグル自治区における、ウイグル人、カザフ人などの独立運動)が出てきたりするのは、いかにも中国という感じでしょうか。

(補足:Chinanews)
調査はあらかじめ環球網が用意したキーワードから選んで投票するという方式で行われた。明らかに変な言葉も含まれているように思えるが(日本の「変態」など)、それもすべて環球網が用意したものである。

関連記事:
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*本記事はブログ「政治学に関係するものらしきも」の2012年1月19日付記事を許可を得て転載したものです。     


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トラックバック一覧

  1. 1. 亡命の連続でひとつの亡命世界政府の誕生?

    • [ ]
    • 2012年01月21日 15:27
    • 昨日、中国の反体制派作家の金傑氏が、暴行や嫌がらせを受けたことを理由にアメリカに亡命したことが報じられました。 亡命 政治や宗教、思想的な理由により自国から他国に逃げること。 亡命と難民の違いってみなさまご存じですか? 実は、亡命者と難民に明確な線引きはさ

 コメント一覧 (9)

    • 1. 天天
    • 2012年01月22日 08:43
    • Chinanewsさん

      パキスタン人に対して中国人が持っているイメージの良さに驚きました。日本人だったら、テロ、反米、イスラム(原理主義)、地震(2005)、洪水(2010)、原爆とかといった項目が入るのではないかと思うのですが。 (そもそも選択肢になかったのかな)

      あとイギリスに対するイメージの悪さが印象的です。
      やはりこれはアヘン戦争の影響でしょうか。

      さて今回の記事ですが、まずタイトル部分、
       インド人は尊大 -> インド人は「尊大」
      とした方が一貫性があります。

      他は、
      1. 「米濠同盟」->「米豪同盟」
      2. 「ミャンマー:玉ゴールデントライアングル中国遠征軍」->「ミャンマー:玉、ゴールデントライアングル、中国遠征軍」
      3. 「軍刀」->「アーミー・ナイフ」
      4. 「ネジャド大統領」->「アフマディネジャド大統領」
      5. 「ノルウェー:ノーベル賞北欧の海賊厳寒」->「ノルウェー:ノーベル賞、北欧の海賊、厳寒」
      になります。
    • 2.
    • 2012年01月22日 12:36
    • 天天 様

       御指摘ありがとうございます。
       誤字等は私の責任であり、china newsさんに責任はござません。

       「米豪同盟」は恥ずかしい話、1日たって改めて見直して初めて気がついた状態で、大変失礼しました。
    • 3. Chinanews
    • 2012年01月24日 11:55
    • >天天さん

      こちらの記事(http://kinbricksnow.com/archives/51769636.html)にちょっと書きましたが、アンケートといっても設問を作る時点で相当恣意的です。「中国の友人」パキスタンに対してはプラス評価が出るような作りになっていたのでは、という印象です。

      誤字の指摘、ありがとうございました。
    • 4. 天天
    • 2012年01月24日 19:13
    • Chinanewsさん

      凜さんのところから戻ってきました。

      中国では同じ「軍刀」かもしれませんが、日本語では「軍刀」と「アーミー・ナイフ」は違います。

      日本語の「軍刀」は実際に戦闘に使える長さがある軍用の「刀」。
      対して「アーミー・ナイフ」は携帯用の折りたたみナイフ。
      刃の長さは長くても10cm程度。昔は万能ナイフとか十徳ナイフとか呼ばれていました。
      以下にアーミーナイフの主要メーカーを紹介しておきます。
      http://www.victorinox.co.jp/
      http://www.wenger.co.jp/

      ちなみに911以前はアーミーナイフもスイスの空港で機内持ち込みになるのにお土産として売られたりしていました。

      ちょっとしつこい指摘になりますが、両者は確実に違いますし、スイス製の「軍刀」ということは確実に「アーミー・ナイフ」を指していると思います。
    • 5. Chinanews
    • 2012年01月24日 19:51
    • >天天さん
      修正しました。確かに軍刀だと別物になってしまいますね。確かスイスのナイフって高級品ですよね。私は疎いのですが、友人に自慢されたことがあります。日本ならばナイフじゃなくて、ハイジとかアルプスが3位になりそうな予感……。
    • 6. 天天
    • 2012年01月24日 22:33
    • Chinanewsさん

      訂正ありがとうございます。

      私がお奨めするアーミーナイフは、最もシンプルなVictorinoxのSolo。
      http://www.victorinox.com/ch/product/Swiss-Army-Knives/Category/Sturdy-Pocket-Tools/Pocket-knives-108-mm/Solo/0.8710
      確か香港で35香港ドルで香港で購入したような気がします。
      他にも持っているのですが、結局ナイフ以外の機能は使わないし、使わない機能があると厚くなるし、十分な長さがないナイフは使いにくいので、結局いつもSoloを使っています。

      日本ではSoloも結構高く売られていますが、ドイツなら7ユーロくらいで買えるようなので、私の記憶もそれほど外れてはいないのではないかと思います。
      http://www.amazon.de/Victorinox-0-8710-VICTORINOX-Taschenwerkzeug-Solo/dp/B0001P15C6

      ちなみに旅行に爪切りを持って行く場合、Trimというメーカーの小さな爪切りを持って行きます。(確か京都の新京極で150円くらいで買ったような気がします。)
      http://www.amazon.co.jp/dp/B004R7LFAG/

      アーミーナイフは値段が高いイメージがありますが、実際のところは本格的な登山で使用する場合以外なら、Soloのようなナイフで十分です。
    • 7. Chinanews
    • 2012年01月27日 23:15
    • >天天さん
      遅レスですいません。
      アーミーナイフ、ともかく高いイメージがあったのですが、意外と安いものもあるのですね。
      中学生の時、父にナイフを買ってもらって嬉しかったのを思い出しました。一つ買ってみようかな……。
    • 8. 天天
    • 2012年02月02日 20:21
    • Chinanewsさん

      自分で使うのであれば、ホームセンター(のキャンプコーナー)で売っているような無名ブランドのもので十分だと思います。
      「ちょっとそれでは品質が心配。。。」ということであれば、釣具店や釣具コーナーで売っているものを選べば、より安心できると思います。

      さて今日の「中国共産党人事のダークホース・孟建柱=官制報道にみる序列上昇(水彩画)」ですが、
      http://kinbricksnow.com/archives/51771507.html
      「孟建柱は中央委員に過ぎなのに」->「孟建柱は中央委員に過ぎないのに」
      ですね。

      今回の記事で、孟建柱さんと王岐山さんに個人的に興味を持ちました。
    • 9. 名無し
    • 2019年06月02日 13:06
    • 日本人が変態なのはあながち間違ってないな笑

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