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「中国に感謝」から一転、関係悪化=チャド政府、中国資本の石油精製所に閉鎖命令

2012年01月27日

2012年1月20日、チャド共和国商務省は中国資本によって設立されたDjarmaya石油精製所の閉鎖を決めた。原油価格で中国石油と意見が折り合わなかったのが原因だという。RFI中国語版が伝えた。


refinery
refinery / ljmacphee

■中国に感謝!……から一転

6000万ドル(約46億2000万円)を 投じて建設されたDjarmaya石油精製所はチャドの首都ンジャメナの北に位置する。2011年6月に操業が始まったばかり。中国石油が60%、チャド政府が40%の権利を保有する。昨年6月の完成記念式典にはチャドのイドリス・デビー・イトゥノ大統領が出席し、「チャドのエネルギー独立の象徴」とたたえ、将来的には隣国に石油を販売することへも意欲を示していた。また「この宝は中国の贈り物であり、我々は中国に感謝しなければならない」とも話している。産油国チャドが自国内で石油精製をしていくことへの期待の表れだろう。

ところがそれから1年も経たないうちに関係はこじれ、チャド政府が精製所の閉鎖を命令する事態となった。RFIによると、「石油販売価格で合意できなかった」とチャド政府が主張しているとのこと。「Oil&GAS JOURNAL」によると、石油販売価格が安すぎて石油精製所が赤字になっていたことが背景にあるという。昨年8月時点で470万ドル(約3億6200万円)の赤字が計上されていた。また昨年8月には同工場で働くチャドの従業員が賃上げを求めてストライキを起こすトラブルも起きていた。なお精製所の操業停止に伴い、チャドでは石油不足になっているという。


■中国もつらいよ

この手の話というと、すぐに「中国が札束でアフリカの石油利権を獲得した!」「中国のエネルギー戦略恐るべし」「新植民地主義だ!」という盛り上がりにつながりやすいが、お金を出した側の中国もそれはそれで苦労をしているのだろう。日本では報道されない(ニュースバリューがない)だろうが、ちょっと興味深いエピソードだと思って紹介してみた。

中国の投資を受け入れるアフリカ諸国のしたたかさだったり、政治制度のいい加減さに振りまわされる中国企業話だったりは相当あるはず。中国メディアにはぜひ頑張って取材していただきたい。

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