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紅巾賊の乱=借金めぐり村民と団地住民がバトル、警察にもとばっちり―中国

2012年01月28日

2012年1月25日、広西チワン族自治区南寧市武鳴県霊馬鎮で、住民1000人が警察の派出所を取り囲む騒ぎが起きた。当局は車両10台あまりを出動させ、銃まで取り出す騒ぎとなった。


20120128_写真_中国_暴動


■紅巾賊の乱

 事件は南国早報の26日付記事27日付記事が伝えているが、大手メディアは一切報じていない。またブログ・中国ジャスミン革命(写真多数)がネット情報をまとめた記事を掲載している。あやふやな点も多いのだが、面白すぎる話なのでご紹介した。

25日夜、馬霊鎮王橋村の住民約100人が刃物や火炎瓶を手にし、頭には赤い頭巾をかぶって行進を始めた。黄巾賊ならぬ紅巾賊である。目指すは馬霊鎮の団地・馬霊社区。借金をめぐるトラブルだという。詳細は報じられていないが、王橋村の住民が「貸した金を返せよ」と殴り込みにいったのだろう。

紅巾賊の進行に気づいた警察は進撃をやめるよう説得したが行進は止まらない。果ては威嚇射撃までしてみたが、紅巾賊はバリケードを蹴散らし、ついに馬霊社区に突撃した。待ち構えていたのか何なのかわからないが、馬霊社区の住民も応戦。殴り込みをかけた紅巾賊は死者1人、負傷者5人(うち1人重傷)の被害を出して撤退した。紅巾賊弱い。


■団地住民が派出所を包囲

翌26日、警察は紅巾賊を返り討ちにした馬霊社区の住民数人を拘束し、武鳴県市街地に連行しようとした。これに怒りを見せたのが馬霊社区の人々。住民1000人が出撃し、拘束者がいる派出所を取り囲み、付近の道路を封鎖した。慌てた警察は車両10台あまり、対暴動警官400人を出動させる騒ぎとなった。

住民と警察のにらみ合いは4時間にわたり続き、結局、警察側が譲歩。拘束した住民を解放したという。


■建国以来最大の暴動 in 馬霊鎮

なんで借金の問題が村VS団地のバトルになるのかがさっぱり分からない。ネット掲示板や記事のコメント欄には多くの書き込みがあるのだが、団地住民サイドの書き込みが多い。曰く王橋村の住民は団地住民からみかじめ料をせしめようと脅していた、老人を殴るなどの暴行もあった。あるいはなんらかの契約で約束より少ない賃金しか支払われなかったためにそれを取り戻しにいった云々。

正確な経緯はよくわからないが、赤頭巾のユニフォームで身を固めた村民の襲撃から返り討ち、さらには団地住民による派出所包囲があったことは確かなようだ。大手メディアの報道がないのは検閲のためか、それとも田舎過ぎて記者が取材にいくのがたるいのか。

村住民は同じ一族であるとかのつながりがあるにしても、この団地住民は一体どんな鉄の結束を持っているのだろうか。ネット掲示板には「現地では中華人民共和国以来最大の暴動」などというタイトルのスレも立っていた。

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