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おっさんになって初めて面白さが理解できたアニメ作品ってあるよね=中国人オタクの議論(百元)

2012年06月26日

■中国オタク的「歳をとったら面白く感じるようになった作品」■

*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年6月18日付記事を、許可を得て転載したものです。



胡同里的奥特曼少年
胡同里的奥特曼少年 / Eason c

同じ作品でも、歳をとってから改めて見直してみると、昔とは違った印象を受けるかと思います。中国オタクにとって、日本のアニメや漫画は娯楽の少なかった昔から今に至るまで日常的な娯楽として接してきた存在なので、ある程度歳をとってもアニメからあまり離れなかったりするそうです。

そのため、子供の時に見たアニメや漫画を大人になってからまた見てみるなんてことも結構やるそうですが、やはり昔見た時とは違う印象になったりすることが少なくないようです。先日、中国のソッチ系の掲示板でこの辺についてのやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

昔見た作品を、歳とってから改めて見たら別の印象になって面白く感じるようになった作品って無いか?自分はなんか歳とったらダメ人間というかマダオ的なキャラを妙に愛おしく感じるようになって、作品の楽しみ方が増えてきているんだが。

歳をとったら面白く感じるようになった作品か……私の場合は「彼氏彼女の事情」のアニメかな。キャラの動かし方と心理描写に目が行くようになって、新鮮な面白さを感じた。

歳をとると富野由悠季作品が面白くなってくる。

面白さが変わったというか、前より更に面白くなったのが「ハチミツとクローバー」だ。自分の感情移入する対象がかなり変わった。

「機動戦艦ナデシコ」の劇場版。何が変わったかって、「ブラックサレナ」のカッコ良さが分かるようになったことかな。

自分の場合、歳をとって認識が変わってよかったと感じるのは「プリキュア」についてかな。子供向けの作品に対する偏見というか、カッコつけてみないという態度が消えた。

自分の見方が変わったと強く感じたのが「プラネテス」だね。昔見たときは主人公の言動についていけないものを感じていたんだが、歳をとって社会で揉まれた後だと彼の言動には感動できるものがあると思うようになった。

私の場合は「うしおととら」とかかな。画がダメだったのと、主人公のスタイルにカッコよさを感じられなかったんだが、歳とったらそういう偏見が消えて楽しめるようになった。

新海誠の「秒速5センチメートル」だね。1回目みた時は何にも感じなかったんだが、今では年に何度も見返すようなことになっている。

「エヴァンゲリオン」、新劇場版も含めて。新劇場版で変わったシンジとミサトの様々なやり取りに、自分はとても安心したのを覚えている。

確か「めぞん一刻」を初めて見たのは中学の頃だったんだが、当時はラブコメの一種と受け取った程度だった。しかし、大学卒業して仕事を始めてから見たら、もう……

歳とったら「プリキュア」がスゴイ良い作品だと思えるようになった。あの手の作品は子供向けだと軽蔑していた昔の自分からすると、不思議なほどの変化。自分は退化したのか、それとも進化したのか……

イロイロとあったけど、歳をとったら結局宮崎駿の作品に戻ってきてしまった。
「げんしけん」、特に各キャラに関する感情は、大学にいるときと社会に出てからではガラリと変わったなぁ。

なんか、不思議と「子供向け」だと思っていた作品が面白くなってくるかも。自分の場合は「クレヨンしんちゃん」の良さに今になって気付いた。劇場版も、日常のTV版もかなりスゴイ作品だと思うわ。

歳とってみると、仕掛けの多い作品や展開の忙しい作品はちょっとキツくなってくる。別に癒し系を見たいわけでもないんだが……自分の最近の再発見的なお気に入りは「カレイドスター」かな。

作品の細かい部分とかあんまり気にしなくなってくるかも。自分の場合この歳になってハマったのが「銀河英雄伝説」なんだが、昔はなんか非科学的だとか、都合がよすぎるストーリー展開だとか細かい部分を否定していた。でもじっくり見てみると、そんな些細なことなど関係なく、引き込まれる作品だと強く感じた。設定やストーリーの整合性に文句をつけて作品全体をきちんと評価しなかった過去の自分を恥ずかしく思ってしまったよ。

あー、王道的展開の作品に戻るとかいうのはあるかも。私の場合は「テッカマンブレード」かな。子供の頃は特に何も感じていなかったんだが、この間何となく見返してみたらDボウイの悲壮な戦いにめちゃくちゃ感情移入してしまった。

最近ようやく福本伸行作品の良さが分かるようになってきました。

最近は親戚の子と一緒に「プリキュア」を見ています。まさか小さい子と一緒に自分も楽しむようになるとは思いもしませんでした。

「ウルトラマン」「仮面ライダー」「スーパー戦隊」といった日本の特撮が今自分の中で大ブームだ。昔はこんなのはガキの見るもんだと笑っていたんだがなぁ。

「ガンダムSEED」の方はそこまで大きな変化は無いんだが、「ガンダムSEED DESTINY」への見方が悪い方に変わってしまって……今の知識や価値観で見るとDESTINYの「キラ・ヤマト」が残念でしょうがない。自分はこの作品辺りでオタクになっていったので、今でも大好きなキャラだけにね。

「グレンラガン」は熱血モノとしても昔より面白く感じるようになったけど、キャラクターの立場に関しても見方が変わってきた。特に中盤以降のロシウに対しては最初見たときと全く別のモノになった。彼の立場と選択について、自分は責めることができない。

イロイロと考えてみたが、自分にとって歳をとって更に面白くなったのはやはり「ドラえもん」だ。この歳になって読んでみると、昔は気付かなかった部分があったり、まるで別の面白さに感じられる。

とまぁ、こんな感じで。中国オタクの間でも、そろそろ「歳をとって見て面白いと感じる作品」なんてのが出ているようですね。


■おっさんになってこそわかる子ども向けアニメの面白さ

今回の反応を見ていてちょっと面白かったのは、歳をとってから、いわゆる低年齢層も対象にしたアニメを再評価することになった中国オタクが結構いるらしいという点でしょうか。

中国オタクには低年齢層も対象にした作品を「子供向けの作品は見る価値が無い」「自分達が見るアニメは子供向けでは無く、もっと深みのあるモノだ」といった態度で頭から拒絶する人が少なくないのですが、歳をとってくるとその辺りの許容範囲が広がってくるのでしょうかね。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2012年6月18日付記事を、許可を得て転載したものです。

 コメント一覧 (1)

    • 1. 名無し
    • 2012年06月26日 12:39
    • こういう記事はおもしろいですね
      2chのまとめサイト経由でここに来たのですが
      お気に入りになりそうです
      さらに色々な人が来れば面白くなりそうですね

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