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「えっ、こんなことも知らないの?」2か国語ぺらぺらのバイリンガルだからこその悩み(タチアナ)

2012年07月03日

■ハーフは大変? ■

*本記事はブログ「ロシア駐在日記」の2012年7月2日付記事を、許可を得て転載したものです。


息子のゆうきがニジニ・ノヴゴロドの幼児教室に通って1年ほど経った頃、ある日、私は先生に叱られてしまいました。ロシア人の1歳~3歳児でも必ず知っている詩(стихи Агнии Барто)なのに、ゆうきが暗記していないなんて「おかしいですよ」と言われたのです。

しかし、母親がロシア人でも、それまでゆうきは普通の日本人として育っていました。「普通」とは何だと聞かれると困りますけれども、要するに、日本で生まれ、日本語を母語とし、日本の公立保育園に通い、日本の絵本を読み、日本の歌を歌い・・・ゆうきは日本人の子供たちと変わらないバックグラウンドを持っていたわけです。そして、4歳半でロシアに来るまでロシア語が話せませんでした。

さきほどの「お叱り」を受けた頃は、ゆうきはすでにロシア語がペラペラでした。文法的な間違いは今でも多いのですが、発音はロシア人とまったく一緒です。なので、多分、先生も、ゆうきが外国育ちの子供、しかも、ロシア語が母語でない、ということをすっかり忘れていたのだと思います。


20120702_写真_ロシア_ハーフ

では、ロシア語がある程度しゃべれるようになったからといって、5歳の子供に1歳児向けの絵本を今さらわざわざ読み聞かせる必要はあるのだろうか?途中からロシア社会に飛び込んだ子供はそういうブランクまで埋めなければならないのか?と、タチアナは考え込んでしまいました。

ま、でも、今ならゆうきはその詩を全部知っています。わざわざ教えるようなことはしませんでしたけれども、4歳年下の妹りなに読み聞かせをしているうちに、自然に覚えたみたいです。(年齢が離れているので、長男と長女とでは読みたい本が違います。だから、毎晩の読み聞かせは「りなの絵本」→「ゆうきの絵本」と順番で進めています。)

さて、今回「なんで知らないの?」という問題が出てきたのは、「母親がロシア人」と「本人がロシア語がペラペラ」という状況の中でしたけれども、外国語をある程度しゃべれるようになると、その国で知っていて当たり前のことを知らないことであきれられることがよくあると思います。「え?知らないの?」と私も日本で何回もびっくりされたことがあります。

これは、要するに、いくら日本語をしゃべれるようになっても、外国人の私は日本人から見て意外なところで知識が抜けたりしているわけです。例えば、私が比較的最近覚えたのは「前ならえ」というかっこうです。上司がふざけて私の後ろで「前ならえ」をして順番待ちをしていたとき、「何してるんですか?」と私はびっくりして聞きました。「前ならえ」のかっこうがあのようなかっこうだとは知りませんでした。何年も日本で暮らしてきたタチアナが子供でも知っていることを知らないなんて、上司がびっくりしているように見えました。

「前ならえ」の他にも外国人向けの日本語教育で教えられていない日本語がいっぱいあります。例えば、パパがゆうきに毎晩日本の小学校の勉強を教えていますけれども、2年生の内容でも「これはこうやって言うんだ」と私にとって発見がたくさんあります。

ま、でも私のようにどこから見ても外国人の場合は、何か知らなくてもみなさん親切に教えてくれます。一方、帰国子女だったりうちのゆうくんみたいな外国育ちのハーフだったりすると、周りの目が厳しいようです。

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*本記事はブログ「ロシア駐在日記」の2012年7月2日付記事を、許可を得て転載したものです。


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