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親孝行な結婚詐欺師と土地収用=妻と離婚した翌日に77歳元義母と結婚―中国

2012年08月17日

妻と離婚した翌日に、77歳の元「義理の母」と結婚した男がいるという。目的は「義理の母」の年金。ある意味、親孝行な詐欺犯の話を検察日報が伝えている。


Traditional Chinese wedding ceremony
Traditional Chinese wedding ceremony / kanegen

詐欺事件の舞台は四川省宜賓市翠屏区趙場鎮長江村黄金塆組。衛星写真を見ると、山と段々畑しか見えない正真正銘のド田舎だ。

この地に経済開発区を作るため、農村の土地収用が決まった。補償金は戸籍登記者の人数によって支払われる。また高齢者が立ち退いた場合には養老年金の掛け金を代わりに支払ってくれるというおまけ付き。そこでちょっとお得な方法を思いついたのが尹定前さん、李家春さんご夫妻。

2人は2010年6月10日に離婚。翌11日に尹さんは李さんの母親、つまり「元義母」の鄧素芬さん(77歳)と入籍した。9月28日、鄧さんは妻として戸籍の移動に成功。一週間後の10月25日に尹さんと鄧さんは即効で離婚し、12月16日に尹さんと李さんは再婚した。

農村から都市への戸籍の移動が厳しく制限されている中国だが、農村間の移動にはそう大きな問題はない。しかし今回の場合、こうした戸籍詐欺が出ることを恐れた現地政府が通常の転入を禁止していたのだという。「ならば、通常ではない転入をしてやろうではないか」と頑張ったのが尹さんご夫妻だった。作戦は見事に成功。立ち退き費用と保険金の掛け金として14万元(約180万円)をゲットしたという。

お上からちょっと余計にお金をもらったのは尹さんご夫妻だけではなかったようで、2012年5月、翠屏区は「戸籍詐欺があまりにも深刻」と調査を開始。いくらなんでもバレバレの結婚詐欺だったと恐れた尹さんは自首している。

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