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「家庭の事情で焼身自殺しました」中国政府が書かせようとした手紙、拒否した遺族は行方不明に(tonbani)

2012年11月10日

■「妻の焼身は家庭内不和が原因」と書かれた書面へのサインを拒否した夫が行方不明に■


20121109_写真_チベット_焼身抗議_
*8月7日に焼身、死亡したドルカル・ツォ。

■遺族への脅迫

2012年8月7日、ドルカル・ツォはツゥ僧院の仏塔前で焼身抗議、死亡した。後には夫と幼い子供2人が残されている(関連記事)。

そのドルカル・ツォの夫サンゲ・ドゥンドゥップに対し、当局はある提案をしている。「妻の焼身は中国政府に対する抗議ではなく、家庭内不和が原因であった」という書面にサインすれば、金を与えるというものだ。サンゲ・ドゥンドゥップはこれをきっぱり拒否したが、約一週間前に当局によりどこかに連行され、今も行方不明のままだ。9日付phayulを参照した。

当局が焼身者の遺族にニセの証言をするよう持ちかけたのはこれが初めてではない。同じツゥ県だが、10月6日に焼身抗議して死亡したサンゲ・ギャンツォ(27)の遺族に対しても同様の申し出をしている。「夫婦仲」が原因での焼身だったと言えば、100万元(約1260万円)を与えるとの条件だった。妻はこの申し出をきっぱり拒否しているが、彼女が拘束されたという話は伝わっていない(関連記事)。

嘘の証言を金で買おうとするやり口は狂っている。しかも拒否すれば遺族を拘束し、サインを強要しようとまでするのだ。地方政府が作成する報告書はこうやって作られたウソばかりの内容。もはや中国はウソで成り立つ国となっている。


■治安を守る誓い……ラサの現状

普段から厳戒態勢にあるチベット自治区ラサだが、十八大(中国共産党第18回全国代表大会)をうけ、さらに警備が強化されている。多くのチベット人が予備的拘束に遭っているという。

以下のビデオは、ポタラ宮前の広場で行われたイベント。集まった治安部隊が十八大の治安を守ると誓いを立てた。



参照:9日付RFA英語版


■レゴン、学生デモのビデオ

9日にアムド地方レゴン(レプゴン 青海省黄南蔵族自治州同仁)で起きた学生デモの動画が、ボイスオブアメリカによって公開されている。



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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年11月10日付記事を許可を得て転載したものです。


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