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チベット人学生のデモを中国軍が暴力的に鎮圧=発砲したとの情報も(tonbani)

2012年11月26日

■アムド、チャプチャで大規模な学生抗議デモ 負傷者多数■


2012年11月26日、アムド地方チャプチャ(མཚོ་ལྷོ་ཁུལ་གསེར་ཆེན་རྫོང་ཆབ་ཆ་གྲོང་རྡལ་青海省海南チベット族自治州共和県共和)で、学生デモが起きたもようだ。軍、武装警察はこれを暴力で鎮圧。多数の負傷者がでたという。

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事件の発端は前日25日に中国共産党宣伝部が「海南チベット族自治州、10の問題をどうみるか?」と題したパンフレットを配ったことにあるという。

同パンフレットは今春制作されたもので、経済問題や教育問題、環境問題、民族の平等、宗教、文化など現地の人々の関心が高い10の問題について現地の平易な言葉で答えるという内容。官僚が農村を回って読み上げるなど、治安維持の効果を期待されて制作したものだという。詳細な内容については不明だが、焼身は外国勢力の扇動であるなどの内容も盛り込まれているもようだ。

これがきっかけとなり、26日朝6時から衛生学校(གསོ་རིག་སློབ་གླིང་)の生徒1000人以上が、中国政府のチベット政策に抗議する平和的デモを行った。「民族平等、民族自由、言語平等、政権交代」などがスローガンだったという。

これに対し、当局は軍・武装警察を派遣。デモ開始から2時間後には学生たちの行進を阻止し激しい暴力を加えた。10人以上が負傷したと伝えられている。うち5人が重傷で病院に運び込まれた。軍・武装警察が発砲したとの情報もあるが、威嚇射撃だったのか学生に向けて発砲したのかは不明。現在、学校は軍・武装警察により完全に包囲され、外部との接触が断たれている。また同地域の電話も遮断され、外部に連絡できないようにされている。

なおチャプチャでは2010年10月にも学生による「民族平等、言語平等」を訴える大規模なデモが発生している(関連記事)。

参照:26日付Tibet Net 英語版、26日付けTibet Expressチベット語版

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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2012年11月26日付記事を許可を得て転載したものです。


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