「日本人女性は男に尽くしてくれて最高」コピペについて。
070512明治記念館 038 / ajari
■日本人女性を妻にすると幸せか?中国人男性が本音を語る
レコードチャイナが「日本人女性を妻にすると幸せか?中国人男性が本音を語る―台湾メディア」という記事を配信している。
日本人女性を妻にすると幸せか?中国人男性が本音を語る―台湾メディア
世界で最も幸せな生活は、日本女性を妻にし、中国人のコックを雇い、フランス人のメイドを持つことだという。私は日本の大学を卒業後、日本の大企業に就職。職場結婚で日本人女性を妻にした。結婚1カ月後、妻が仕事を辞めたいと言い出した。なんでも妻が働くと、夫である私が「女房1人養えない情けない男」だと同僚に思われるらしい。
という話から始まって、
・家事を手伝うと立場がないと妻が泣く。
・日本人女性は内面はしっかりしていて我慢強い。
・日本人女性はエロい。
・なのに結婚すると貞淑でしっかりものの主婦に。
みたいな日本人女性の長所(?)が列挙されている。
■ネット界を永劫に漂うコピペ
「中国のB級ニュースのチェック量は日本一」を肩書きにしている私はこれを見て、ぴーんと来た。これはおそらくネットに出回っているコピペ化した記事であろう、と。
転載文化の国・中国では話題の文章はネットメディア、掲示板、SNSなどに転載されるのだが、なかでも極上の釣り記事は一回ブレイクした後、数カ月から数年を経過した後にまたなんらかのきっかけで転載ラッシュが始まり、未来永劫ネット界を漂うことになる。
こうしたコピペ化した文章といえば、例えば金鰤では「
「中国男との結婚が日本でブーム」大手ウェブメディアが3年前のコピペ記事で煽っている件」「
イタリア人コスプレイヤーが元KGBの凄腕ボディーガードになるまで=中国版「間違いコピペ」誕生の道」「
ガセネタと確定!日本AV女優の「中国人に体で謝罪」発言」を紹介してきた。
で、さっそくググってみると、あるわあるわ転載の嵐。とりあえず現時点で確認できたもので
2009年1月15日のバージョンが最古のものである。なおこのバージョンは現行で流通しているバージョンの前半部分しか掲載していない。「性觀念高度開放的日本女人更適合中國男人!」(性的観念が高度に開放された日本人女性はより中国人男性に合っている)という部分が加わっている。コピペが流通しているうちに下の句がついたのだろうか。
■「うちの嫁がかわいすぎて困るわ」的なニュアンス原文がかなりの長文で、レコードチャイナの翻訳はそのうち一部を訳したもの。またもともとの「うちの嫁がかわいすぎて困るわ」的なニュアンスも出ていないのも惜しい。
ちょっぴり訳してみると、
結婚後、できるだけ日本男のあの大男子主義を身につけまいようにと頑張っていた。仕事が終わると、俺の腕前の見せ所。あっという間にごちそうが机を埋め尽くす。妻の感謝と称賛を聞きながら、「どうや!これがわいら中国人男の優秀さや!」と満足感にひたっていた。ところがうまいことは続かぬもの。妻が突然、仕事をやめたいと言ってきた。結婚したのに働いていると笑いものになるのだとか。妻が一生懸命頼むので仕方なく辞職を同意することに。
「主婦」に焼身した妻は大はりきり。帰宅するといつも「おかえり」と入り口まで出迎えてくれ、靴を整え、服を着替えさせてくれる。あまりにも丁寧でときおり、この種の日本式礼節は思うほど。
という感じ。他にも妻が毎日、刺し身やら煮物やら日本料理を作ってくれるのが辛いとかいう下りも。
結局、「こんなにいい妻すぎて辛い」を連呼しているのだが、そこで描かれている日本人女性の現実離れっぷりがもうなんとも言えない。
ただ裏返して「こんな女性が中国男の理想」というふうに読むと、ちょっと面白い。特に日本人男性の亭主関白っぷり、中国語でいう「大男子主義」へのあこがれは定番。なんか昔の日本映画に出てくるような、夫の帰りを出迎える妻に興味津々なのであった。
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