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市場規模は前年比倍増!飛躍続く中国のグルーポン系共同購入サイト=日本ではすでに成長ストップ(osschina)

2013年01月24日

■中国の共同購入は2012年、213.9億元の市場に成長 利用者総数は述べ4.56億人に [インフォグラフィック]■


■はじめにかえて:日中グルーポン系サイト比較

クーポン共同購入サイト、いわゆるグルーポン系サイトというやつですが、日本ではこの2年、売り上げが停滞しているとのこと。本家・グルーポンとリクルートが運営するポンパレと完全に二強が決まっているようです(「クーポン共同購入サイトの今」たかはしまさかずの思わず膝を打つかもしれないブログ、2012年12月27日)。

ところがお隣の国・中国では売り上げは前年比でほぼ倍増。ユーザー数も45%増の4億5600万人と快進撃を続けています。苦戦が伝えられていたなかでの好業績だけに驚きもありますが、レストランでの食事、映画・レジャー施設のチケットなどをクーポン共同購入サイトで抑える習慣が広がっている印象も受けています。

日本同様、雨後の筍のようにできた類似サイトは淘汰が進みましたが、それでも一定規模以上のサイトが相当数残っているほか、大手IT企業の参加ではサイトも残っており、今後も激しい戦闘が続きそうです。

注目は本家グルーポン。中国最強のIT企業であるテンセントが出資しており、QQ団、F団との統合が決まりました(大洋網)。出遅れたグルーポンですが、テンセントの後押しにより上位追い上げの本命に浮上する可能性が高まりました。(以上、文責はChinanews)


■クーポン共同購入サイト業のインフォグラフィック


共同購入に関するポータルサイトを運営する団800(Tuan800)が中国の同業界に関するレポートをインフォグラフィック形式で公開していたのでご紹介したいと思います。易観国際に掲載されています。

20130124_写真_中国_クーポン共同購入_


■売り上げ規模は3000億円、ユーザー数は4億5600万人

上から説明していくと、まず2012年における同業界の売上規模は2011年比93%増の213.9億元(≒ 3,053.42億円)に達したそうで、利用者総数は2011年比45%増の4.56億人になったそうです。折れ線グラフは2012年と2011年の月別売上を表しているのですが、2012年は8月と12月が単月で20億元を超えるなど利用が盛んだったようです。


■ジャンル別売り上げ、約半数は飲食系

続いては商品分類別の売上構成ですが、以下のようになっています。
20130124_写真_中国_クーポン共同購入_2
商品分類としては5分類+その他となっているのですが、やはり共同購入の性格もあるのか飲食系が約半数となる95.68億元でトップに位置しています。

その次は都市別の売上構成ですが、一級都市が22.85%、二級都市が22.50%とやはり都市圏で45%を占める形になっていますが、その他都市(其它城市)に分類されている三級以下の都市の比率も46.47%となっており、これは2011年の19.89%からは倍以上の比率に伸びており、やはり消費の地方(及び内陸部)シフトは共同購入業界でも起きていることなのかも知れません。


■企業別規模:美団網と点評団が2強、本家・グルーポンは第3集団

次は同業界の各企業ごとの売上分布です。美団網と点評団が2012年の売上規模で2トップを形成しており、それぞれの売上は30億元を超える規模になっています。点評団などは飲食系クチコミサイトとして非常に人気の高い『大众点评』の関連サイトですが、飲食系の売上比率が全体的に高いこともあり、その辺の強みが充分にいきているのでしょうね。

後、気になるところとしては2011年に中国進出をはたしたGrouponですが、中国では高朋(Gaopeng)という名でサービスを提供しており、売上規模20億元以下の第3グループに属する形になっていますが、その他の国などと比較するとやはり中国では苦戦気味と言わざるを得ない気がしています。

さてさて、市場としては右肩上がりの成長を続けている中国の共同購入市場ですが、2011年のGroupon参入で盛り上がったため非常に多くの企業が同業界に飛び込んできましたが2012年前半から淘汰も始まり、今や新サービス開始数よりサービス停止に追い込まれる企業のほうが多いなど、淘汰も着実に進んでいます。

微信(WeChat)などと組合せたO2Oマーケティングも進んでいるようですが、今後機会を見て同業界の構造や動向の詳細などを紹介していければと思います。

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*本記事はブログ「中国ソーシャルメディア雑記」の2013年1月22日付記事を、許可を得て転載したものです。


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