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「会議にはマイ水筒を持参せよ」習近平総書記の官僚ムダ遣い対策とそのコレジャナイ感

2013年02月14日

■じゃがいも総書記■


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■習近平=ドーソン大将説


習近平=ドーソン大将説を唱えているのですが、なかなか広まりません。ドーソン大将とは田中芳樹の小説『銀河英雄伝説』の登場人物で、「じゃがいも士官」なるあだ名を賜った人物。

じゃがいも士官

同盟軍統合作戦本部長、ドーソン大将に対する渾名。「じゃがいも野郎」とも言われる。かつて第一艦隊の後方主任参謀を務めた際、ダストシュートを見て周り「じゃがいもが何十キロ捨ててあった」などと発表して兵士達をウンザリさせたことから呼ばれている。
ウィキペディア「銀河英雄伝説の用語

「もったいない精神」は大事なことに違いないのですが、局所的なことばかりを追求して大局を見失っているのはいかんでしょ、というお話。で、我らが習近平総書記初の重要政治講話である工作作風改善キャンペーンがどうなったかというと……。

「書類袋を布から紙製に変えました」習近平初の大政治キャンペーンの成果がしょぼすぎる件(水彩画)

まあ別に悪いことをしているわけではないのですが、なにこのがっかり感は……という展開に。


■せこすぎる会議コストの節約方法

で、なんで今またこの話題を蒸し返したかというと、中国の新聞、雑誌、書籍の検閲を担当する中国新聞出版総署が通達した「節約・浪費反対に関する実施弁法」のじゃがいも士官っぷりがツボにはまったため(新京報)。

事務費用と会議コストの面で、弁法は各種会議を減らすようにと通達している。

開かなくていいものは絶対に開くな、合併できる会議は合併せよ、北京で開催できるものは外地で開催するなと要求。開催の必要があるものはできる限りビデオ会議形式にするか、総署庁舎内部で開催するようにと指示している。

各種会議の規模と参加者を厳格に管理し、会場の配置はシンプルにすることも定めている。会議の背景用ボードを作ること、花を飾ることを禁止したことに加え、お茶とミネラルウォーターを同時に提供することも禁止。総署庁舎内部で会議を開く時には、マイ水筒を持ってくるように提唱した。

お茶かミネラルウォーターか、どっちかしかダメなのか!

他にも

「幹部の海外出張は年1回まで。しかも日程は最大で10日間、3カ国以上を訪問することは禁止。」
「一般職員は出張は1回あたり10日まで。一度に訪問可能な国は2カ国まで。」
「短距離の移動は公共交通機関で」
「長期休暇期間中は公用車は原則使用禁止」(公用車で旅行にでかける輩がごろごろいるため)
「エアコンの使用時間を毎日1時間減らそう。国家規定の室内温度を守ろう」
「オフィスや会議室はなるべく自然光を取り入れ、“長明灯””白昼灯”(ずっと明かりがつきっぱなし)現象を撲滅しよう」

と盛りだくさん。休み中に公用車で遊びに行くなという至極もっとものものもあれば、なんだか仕事に影響しそうな条項までそろっている。

こうした細則を習近平が決めているわけではないとはいえ、コレジャナイ感が半端ない。

汚職対策に対して、「トラもハエもぶっ潰す」と宣言した習近平総書記だが、とりあえず今のところ捕まっているのはハエばかり。さらに官僚の浪費対策も肝心かなめのポイントよりもじゃがいも問題ばかりが取りざたされているように見える。

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