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理由もわからず拘束され、拷問を受けた=あるチベット人僧侶の話(tonbani)

2013年03月07日

■突然拘束されたある僧侶の話■

First Tibetan temple, Songye Temple, Tibet
First Tibetan temple, Songye Temple, Tibet / Fighting Irish 1977


2013年3月4日付Tibet Timesにチベット自治区ナクチュ地区ディル県で、理由も分からず突然拘束されたある僧侶の話が報告されている。チベット人がひとたび警察に拘束されれば、その後どのような目に遭わされるかの1つの実例である。

ディル県チャクリ僧院(འབྲི་རུ་རྫོང་ཆགས་རི་དགོན་པ་)の僧侶クンチョク・スパ(དཀོན་མཆོག་བཟོད་པ་俗名タシ・ニマ)は去年11月、ツァラ郷である家族の葬儀を行っていた。その時、2台の警察車両がその家の門前に止まり、「クンチョク・スパと言うやつがいるだろう。外に出て来い!」と言われた。僧クンチョクは自分は何も警察に呼ばれるようなことはしていないが、と思いながら外に出た。すると、突然車の中に押し込まれ連行された。

その後、ディル県の刑務所に送られ、そこで様々な尋問を受ける事となった。その刑務所では3日に1度しか食事が出されず、時には身体に毒水(?)を浴びせられ感覚を麻痺させられ尋問を受けさせられた。その他、様々な暴力を受け続けた。また、1ヶ月間真っ暗な無窓独房に入れられ、精神に異常をきたした。

今年1月には監視、脅迫の下で家族に電話させられ「刑務所の中で楽しくやっている。勉強することもできる。食事も良くて、寝床も上等だ」と言うことを強要されたという。

彼がいる同じ県の刑務所の中には、同じように何の罪で入れられているのか分からないというチベット人が他に100人ほどいるという。刑務所の中でチベット人が互いに話をするところが見つかると、「秘密の話」をしていると言われ、殴打されるという。

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*本記事はブログ「チベットNOW@ルンタ」の2013年3月6日付記事を許可を得て転載したものです。


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