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汚職対策規定をかいくぐって超高級車でぶいぶい言わせよう!官僚のための汚職術―中国

2013年03月18日

中国の官僚が汚職対策規定の“抜け道”をついて超高級車を使う裏技を開発したという。2013年3月18日、新華社が伝えた。
 


Volkswagen Touareg
Volkswagen Touareg / poqua

■汚職取り締まり規定をかいくぐって高級車に乗る官僚の智慧


今や中国名物と化した官僚の汚職。もちろん世間の風辺りも厳しいわけで、汚職を取り締まるための法律法規は掃いて捨てるほどある。それが機能していないことが問題なわけだが。とりわけ問題となっているのが三公消費。公費飲食、公用車、公費旅行の3点セットだ。2004年時点で年11兆円が注ぎ込まれていたとの推計もある。今となってはどれほどの金額になっていることか。

で、その三公消費の一つ、公用車問題に焦点を当てた規定がある。共産党中央の規定によると、市、県、郷レベルの党組織が公用車を購入する場合、国産車を優先すること、排気量は1800cc以下、価格は18万元(約270万円)以内という規定がある。

だが国産車を乗り回しているようではメンツが立たない。というわけで、あの手この手の裏技が駆使されるわけだが、このたび新華社が伝えたテクがちょっと面白い。


■企業が貸してくれたんですわ

そのテクとは「企業からお借りしただけでござる」という言い訳。今年1月、陝西省安康市の白川県という貧困県で、郭徳林県書記が100万元(約1500万円)を超える超高級車、フォルクスワーゲン社のSUV・トゥアレグv6tsiを乗り回していたことが発覚した。メディアに追求された郭県書記は「いや、企業が貸してくれたんですわ」と弁明。さっさと企業に返還して難を逃れたという。

賃貸料は払ったのか、なんでそんな高級車を借りる必要があったのかと聞きたいところ。いや、中国でパジェロとかランクルが流行っていた時は「道路が悪いので他の車だともたないんですわ」が常套句だった。中国の超ド田舎は超高級SUVでもなければみんなのところを視察できないんだという熱血官僚だったら面白いのだが……。

新華社によると「貸してくれた」テクを駆使する官僚はぽつぽつ確認されているとのことで、ばれていない者も含めれば相当数になるのではないか、とのこと。

こんな親切な企業がたっぷりある中国。「企業が貸してくれました」テクを駆使すれば、あまり税金を使わなくとも行政の必要品をそろえられるのではないか。ここは車に限定せずにいろんな分野にチャレンジするといいかもしれない。「庁舎も、中の調度品も、パソコンとかの用具も全部、企業に借りました。ついでに働いているのも企業から出向してきた人でね」ぐらいまで吹っ切れれば、新華社に怒られることもないのではないか。

まあ、問題はタダor激安でお借りした後で、なんらかの形の見返りをお支払いしなければならないという点ではあるのだが。

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