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うちの子の昼寝時間がなくなったんですが……交通渋滞と小学校の授業時間(斧澤)

2013年05月12日

■うちの小学生の子は昼寝の時間がない?交通渋滞と学校の授業時間■

小学语文老师
小学语文老师 / ComerZhao


中国の(都会の)小学校は基本的に保護者が送り迎えをしています。親もいるようですが、祖父母がしていることが多いようです。その事情と、慢性的な交通渋滞が重なって今回の話に…

小学校、午後の授業開始時間繰り上げで学生は昼寝ができない?学校は渋滞緩和のためと説明

雲南網(訳者注:雲南の新聞社のサイト)の掲示板に、蓮華小学校の児童の親を名乗るネットユーザーからの書き込みがあった。「周辺の交通渋滞緩和を目的に、昆明蓮華小学校の児童は12時一度放課、1時半に再び登校し、4時に放課になる。こんな昼休みの時間がないなんて、子供たちに授業中居眠りさせるつもりか!」―本当に児童に午後の昼休みがないのだろうか?この措置は本当に交通渋滞の緩和に有効なのか?これらの疑問を持ちつつ、4月17日午後、記者は蓮華小学校で取材を行った。

学校側:登下校の時間をずらして交通渋滞を緩和させられるはず

蓮華小学校の管理をしている周先生はこう話す。「学校は線路沿いに位置し、比較的特殊な場所に建っている上に、一二一大街(訳注:昆明市北部を通る大通り)では景観改善と地下鉄建設のため道路が狭くなっており、午後4時5時頃の保護者が児童を迎えに来る時間帯は自転車も通らないほど混雑するのです。」 
 
児童を送り迎えする保護者と児童の安全、そして、校内の正常な運営のために、学校と交通警察、教育関係機関と協議した結果、去年9月から午後の登下校時間を調整し、昼の登校時間を2時半から2時に変更、また放課を以前より一時間ほど早い3時40分に変更したとのこと。周先生は「登下校時間を調整してから保護者から特に問題があると言う話は聞いていない」と述べた。


保護者側:早めに放課になり、渋滞を避けることが出来てよい

記者は蓮華小学校校門で児童を出迎える保護者数人にインタビューを行った。取材を受けた保護者は皆登下校時間を渋滞のピークからずらすことに賛成していた。保護者の陳さんは「いいと思いますよ。前は午後の放課のときにこの道の渋滞がひどく、バイクも通れなかったのですが、今では子供を迎えに行くときに途中で時間を食うこともなくなりましたから。」と語る。 

また別の保護者である呉さんも現在の方法に賛成している。「子供が早く下校すれば、その分早く帰って家で宿題も出来るし、課外活動にも参加できる。時間に余裕が出来ますね。」 
 
掲示板で出ていた児童に昼寝の時間がない、と言う問題に関して、他の保護者は特に心配していないようだった。呉さんの話では、蓮華小学校の児童の多くは家が遠く、普通は昼休みを校内で過ごすので、自分の子供が午後の授業中に居眠りをしたと言う話はきいたことがないそうだ。 

蓮華小学校区を担当している昆明交通警察第二大隊もまた、従来どおり学校周辺の交通整備をしており、もし学校から交通管理に関して何か意見があれば、警察側としても出来る限りの努力をし、教師ならびに児童の安全確保に努めると述べた。


登下校の時間をずらしている学校はほかにも。

ここ数年の昆明市内の頻繁な道路工事とそれによる交通渋滞の影響で、多くの小学校が登下校時間をずらし、交通渋滞の緩和に努めている。 
国防路にある紅旗小学校も3年前から放課の時間を3時5分に変更して、交通渋滞のピークからずらすようにした。多くの保護者、児童がこれに賛成している。


■昼寝は大問題?それとも無関心?

何故これだけ取材したのに、最初に掲示板に投稿した保護者にはインタビューしなかったんだろう…学校も保護者も警察も今に満足してます!って人しかいない…

いや、それよりそもそも昼寝できない話はあんまり触れられてないな、と思い、元の掲示板(被通知中午要取消午休 昆明莲华小学孩子为何不能睡午觉? 金碧杂谈 金碧坊)を覗いてみると、そもそもレスが少なく盛り上がりにかけていたが、こちらでも「昼寝しなかったら死ぬの?」とか「渋滞巻き込まれるよかましだろ」というコメントが優勢で、「学校が仕事を適当にしてるんだよな…」などというのが少数あったものの、昼寝の話題にはあまり皆関心がなかったようです。

私が雲南大学に留学していた時は、事務方が8時半~11時半、2時半~5時半しか開いておらず、その上、職員が事務室にいないことも多々あったので大変でした。とはいえ、雲南にいる間に昼寝の習慣がついたのも事実で、日本の学校のように昼にご飯と休み時間と場合によっては掃除も1時間程度で終わらせてしまうことを考えると、あちらがうらやましく思います。


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*本記事はブログ「斧子―Onoko」の2013年4月24日付記事を許可を得て転載したものです。
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