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中国製兵器はもう安くない?!ロシアとの逆転現象も=労働、地代、材料、エネルギーすべてのコストが上昇

2013年05月14日

■中国製兵器はもう安くない?!ロシアとの逆転現象も=労働、地代、材料、エネルギーすべてのコストが上昇■

 

Sukhoi Su-34
Sukhoi Su-34 / poter.simon


先日、日経新聞が記事「中国の人件費、3年で6割増 アジア新興国で最高 製造業の流出加速も」を掲載した。年々急上昇を続けている中国の労働コスト、「中国=安さ」という構造は過去のものになろうとしている。労働コストの安さ以外に競争力を身につけなければならない、産業構造転換が必要だというのは中国の新聞を読んでいると、いやというほど目にする文句でもある。

そうしたコスト増の波が軍需産業にも押し寄せてきたと香港誌・鳳凰週刊が伝えている。中国製兵器というと、ロシアの安いコピー品で途上国で大人気というイメージがあるが、すでに一部では価格逆転も起きているのだとか。爆撃機Su-34と戦闘機J-10を比べるなどちぐはくな部分もある記事だが、軍需産業という分野から中国の労働コスト増を伝えているという意味でちょっと新鮮なので、ご紹介したい。



中国製兵器の価格は永遠にロシアより安いのだろうか?
鳳凰週刊、2013年5月13日

◆中国のJ-10とロシアのSu-34、どっちが安い?

ロシアの保険会社SOGAZはロシア国防省と締結した爆撃機Su-34の試験飛行及び訓練の保険協議に関する情報を発表した。ロシア戦略・技術分析センターの専門家によると、この情報はきわめて貴重なもの。ロシア空軍の爆撃機の、専門家による価格評価が明らかになったからだ。

SOGAZ社はSu-34の試験飛行及び訓練機関の保険を請け負う。契約によると、飛行中のパイロットの支障、航空機の損失を補償するもので、航空機1機の補償額は12億5000万ルピー(約23億2000万円)となった。この数値はおおよそSu-34の製造費用に相当する。

2台のエンジンと新型の電子設備を備えた最大離陸重量45トン、航続距離4000キロの爆撃機にとって、この価格は驚くほど安い。2007年、パキスタンは中国からJ-10戦闘機2個飛行大隊を購入すると発表したが、その価格はSu-34の保険補償金額を大きく上回る4100万ドル(約42億円)だった。

もちろん、J-10の輸出価格には乗員の研修費用や戦闘機のメンテナンス設備の費用も含まれている。2009年末から2010年初頭のデータによると、予定外の設備が含まれないならば、J-10の総製造費は2780万ドル(約28億円)。数年前の時点で、Su-34の生産コストはだいたい3300万ドル(約33億5000万円)だった。

価格以外ではSu-34とJ-10には共通する指標はない。J-10は単座式戦闘機で、積んでいるのはロシア製エンジン1基。重量もSu-34の半分で航続距離も短く、搭載できる兵器も少ない。


◆中国製兵器の価格が上昇している理由

中国が製造する軍需製品の価格は近年、右肩上がりで上昇している。今後もこのトレンドは続くとみられるが、その原因の一つとなっているのが労働者給与の上昇だ。J-10を製造している成都飛行機工業集団ではここ数年、雇用広告に掲載されている給与額は成都市の平均給与をはるかに上回る水準となっている。国防工業もハイテク民間企業と人材を奪い合う時代となったのだ。

また中国工業は現在、原材料価格、エネルギー価格の上昇という問題に直面している。また生産用地、工場用地の価格上昇も続いている。中国軍需産業にとって重要な優位は、中国国有銀行による低利子融資だ。しかしロシアの国防企業も政府の資金援助を得られるようになってきている。

ロシア製兵器が中国よりも安いのは航空機だけではない。2008年、中国がアルゼンチンと調印し2010年に実施となった契約では、中国はアルゼンチンに12.7ミリ機関砲装備の装甲輸送車W2-551を4台輸出した。価格は1台あたり65万ドル(約6590万円)。発注数が少ないことを考えても、その価格はロシアの装甲輸送車BTR-80、BTR-82よりもはるかに高い。ロシアのBTR-80の価格は通常30万ドル(約3040万円)ちょっとだ。


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