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「校長先生、女子児童6人をホテルに連れ込む」から始まったカオス的展開が蒼井そらと環球時報に行き着くまで―中国

2013年06月04日

■「校長先生、女子児童6人をホテルに連れ込む」事件から始まったカオス的展開が蒼井そらと環球時報に行き着くまで―中国■

 


■5月の中国:女子児童に対する性的暴行事件が次々発覚

先月来、中国で話題となっているのが、教師による女子児童に対する性的暴行事件。発端となったのは海南省の小学校校長と公務員が女子小学生6人とホテルにお泊まりしたという事件だ。
(関連記事:56歳小学校教師、1~3年生のほぼ全員に性的暴行=小学校校長、6年生4人をホテルに連れ込む―中国

今回は「校長が!6人も!」とネタになる要素が強かったため大変な話題となっているが、残念なことに女子児童に対する性的暴行は中国では珍しいことではない。広東省では過去3年間で2506人もの未成年が性的被害を受けたとの報告もある(BBC中文)。報告されていないケースのほうが多いとみられ、この数も氷山の一角だという。

というわけで、海南省の一件を機に次々と似たような事件が明るみに出ている。星島環球網の調べでは5月だけで少なくとも8件の教師などによるわいせつ、性的暴行事件が発覚した(レコードチャイナ)。


■抗議のアピール

抗議の声が広がる中、実際に海南省万寧市第二小学校の前までいって、抗議のアピールをしたのがセックスワーカー支援活動家の葉海燕さん。葉さんに続き、同様の写真をネットにアップする人も相次いだ。

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*「校長よ、私をホテルに連れ込め。小学生には手を出すな」と書いた紙を持ち、学校正門前に立つ葉海燕さん。

アピールをしたのが5月27日、ところが5月30日に葉さんの自宅に謎の人々が押し寄せてくる騒ぎに。殴打された葉さんは包丁を持って抵抗したところ、逆に「刃物で人を傷つけた」として行政拘留されたという不思議な事態となった。

当局の発表だと、抗議のアピールは無関係で、押し寄せてきたのは葉さんに恨みを持つ女性3人だったと発表しているが、あまりにタイミングが良すぎることからその説明を信じる人はほとんどいないようだ。

この件については「海南万寧の女子小学生の性侵害事件と女性運動」(中国女性・ジェンダーニュース+)に詳しい。


■なぜかコラ画像ラッシュに

当初は人権活動家らの抗議のアピールとしての「校長よ、私をホテルに連れ込め」写真だったはずなのだが、そのうちにイタズラのコラ画像の数が急増。

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*蒼井そら。

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*滝澤ローラ(現・水咲ローラ)。

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*預金残高800億円超(自称)のスーパーセレブにして、中国赤十字を壊滅させた郭美美。
(関連記事:「口座残高は約847億円!お騒がせセレブ“郭美美”再び!」(Insight China)、「中国赤十字の信用を失墜させた恐るべき90后娘」(日経ビジネスオンライン))。

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*ネットアイドル・鳳姐。

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*北朝鮮の若き指導者。

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*重慶の垂金権造こと雷政富。
(関連記事:【小ネタ】18歳愛人との性愛動画流出で官僚がクビに=中国を騒がす垂金権造事件

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*あのお方。

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*変形金剛。

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*熱き血潮の兄弟たち。

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*光の戦士。


■環球時報駐日本特約記者の、ちょっと恥ずかしい失敗

上記コラ画像の中でも特に話題になったのが蒼井そら、滝澤ローラの日本AV女優のコラ。というわけで、日本新華僑報編集長にして環球時報駐日本特約記者の蒋豊氏が、コラ画像を本物と勘違いして、「日本AV女優、中国での異常な売り込み」という記事を書いている。新華社日本語版が「日本のセクシー女優・蒼井そら、中国で多発する小学生強姦事件を利用して“非道徳的な営業活動”―中国紙」と題して報じている。

要点は「この二人、週刊現代のセクシーな女性タレントランキングに入っていない。だから中国に来るし、ホットな社会問題を使って売り込むという「非道徳的な営業」をやっているんだ」というもの。

他にも新華社日本語版では省略されているが、「環球時報記者の知るところによると、日本の膨大なAV市場には新人が続々と登場する。いわゆる“素人”、すなわち通常の“良家の子女”がAVに出演して非正規収入を得ようとしても、出演料はたったの3万円にしかならないという」と、日本語の素人についてよくわからない説明を加えているところもちょっと笑えた。

とこんな感じで批判しているのだが、叩いているのはコラ画像。鋭い観察眼で読み取った日本AV女優の”非道徳的な営業活動”とやらはすべて妄想にしか過ぎないわけで、この恥ずかしい失敗もまたちょっとした話題となっている。

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