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中国にまたまたまたまた到来した「音楽有料化の流れ」=日本の音楽好きが憤死しそうな充実の有料サービス

2013年06月05日

■中国にまたまたまたまた到来した「音楽有料化の流れ」=日本の音楽好きが憤死しそうな充実の有料サービス■


20130605_写真_中国_音楽_
*画像は虾米網

■狼少年的「音楽有料化」の流れ

中国に何度目かよくわからない「音楽有料化の流れ」 が到来している。新京報北京晩報を主に参照した。

6月3日、音楽配信サイト・虾米網の王小瑋COOが「5日から虾米網、百度音楽、QQ音楽、酷狗音楽、多米音楽、酷我音楽など大手音楽配信サイトが同時に有料プランを導入する」と発言したというのが直接の火種だ。

昨年11月にはソニー、ユニバーサル、ワーナーなど大手音楽企業が、音楽配信サイトに2013年には有料化を導入するよう申し入れたと報じられていた。また今年4月には中国国家版権局の閻暁宏副局長が「ネット音楽の有料化は必然的」と発言するなど、「そろそろ狼が来そうです」との気配が漂っていたのだとか。

というわけで、Xデーの5日が来たのだが、名前をあげられた各サイトの対応はさまざま。少なくとも無料で音楽を聴けなくなったサイトは一つもない。暴露した虾米網すらもが「んー、間違えたかなぁ」とCOOの発言を修正するという、よくわからない展開となっている。


■日本の音楽ファンが憤死しそうなVIP契約

とはいえ一応、虾米網は新たなVIP契約を導入しているようなので、ご紹介したい。お値段は1カ月15元(約230円)、1年契約だと120件(約1920円)。これで320kbpsの高品質音楽がネット回線で聞き邦題というもの。これだけだと、音楽聞き邦題の有料ストリーミングサービス・Sportifyと似たようなサービスに思えるが、海賊版の国・中国ではこの程度では誰もお金を払ってくれないだろう。

というわけでさらに魅力的なサービスが用意されている。まず虾米網のスマホアプリに高音質音楽ファイルがダウンロードし放題。これでネット接続料を気にせず(中国は日本とは違い通信量によって料金が決まる従量制)、音楽を聞くことができる。さらにMP3ファイル形式でのダウンロードも月100曲まで可能。これで虾米網のスマホアプリだけではなく、さまざまなアプリで利用できるほか、月額契約を解約してもダウンロードした曲は保存できてしまう。

これだけでも日本の音楽ファンが憤死しそうなサービス内容だが、実は無料会員もすごい。インターネットでのストリーミングサービスは128kbpsの温室で聞き放題。アプリには30曲までダウンロード可能。MP3ダウンロードではできないという内容。大多数のネットユーザーはこれで十分満足してしまいそうな内容だ。

カギは無料サービスを廃止できるか否かというところにありそうだが、「有料会員サービスを導入しても、無料会員サービスはなくなりませんよ」「大手だけ有料にしても、ユーザーは無料の中小サービスに移るだけっすよ」と消極的な意見が上がっているようだ。


■グーグル中国をぶっ潰した百度のMP3検索

中国の音楽といえば、そもそもカセットテープの時代から海賊版がごろごろしていた。正規版を買うのは「おいら、金を払いたいのさ」という忠実なファンか、「正規版を買えば握手会に参加できるぜ!」というAKBメソッドか、はたまた「正規版CDを買うとおまけに歌手の衣装の切れ端がついてくるor歌手調合の香水がセット」というおまけ抱き合わせ戦術か、といった具合であった。

もともと海賊版ユーザーが圧倒的だったのだが、インターネットの普及によってさらに海賊版の利便性は究極的に高まった。ネット海賊版の威力たるやすさまじいもので、CDなどの海賊版は次々と淘汰されていったのである。かくして街角で海賊版CDを売っていたおばちゃん、あるいは海賊版CDショップの雇用はざくざくと失われていった。

その嚆矢となったのが百度のMP3検索だ。これは曲名で検索すると、どっかの誰かがアップしてくれている海賊版音楽ファイルを捜してくれるという、あまりにも便利なサービス。音楽会社は著作権侵害幇助として訴えたが、司法は「百度そのものが海賊版ファイルをアップしているわけではないので」とその訴えを退けた。ちなみに百度はこのMP3検索により知名度を得て、中国政府の嫌がらせによってサイトが半ば麻痺状態に陥っていたグーグルを倒した。

ただ百度のMP3検索はあくまで海賊版ファイルを捜すものでしかなく、見つからない曲があったり、あるいはヒットしたと思ったら劇的に音質が悪かったり、曲の一部しかないファイルだったりということも多々あった。それに比べると、現在の中国音楽配信サイトの曲は無料にして高音質というますます便利なものになっているようだ。


■試聴という言い訳

このサービス形態だと、「うちは検索サービスを提供しているだけの第三者でござる」という百度の言い訳が使えなくなってしまうわけだが、どのような言い訳を用意しているのだろうか。と思ったら、各音楽配信サイトには次のような文字がでかでかと書いてあった。

試聴という2文字である

どうやら中国の音楽配信サイトは、曲の頭からしっぽまでネットで聞き邦題の試聴サービスを提供しているという言い訳を用意しているらしい。そんな言い訳が法的に通じるとは到底思えないのだが、とりあえず試聴サービスと言い張っているのが今の中国音楽配信サイトのジャスティス。

ユニヴァーサルやソニーが「いい加減にせいよ、有料サービスにして少しは金払えや」と言ったのは面倒な法廷闘争を避けてちょびっとでもいいからお金を払えという流れだと思われるが、Xデーの6月5日の「何も変わらなかった」ぶりから見るに、彼らが満足いく回答になったかどうかは激しく疑問である。

というわけで、何度目かわからない「音楽有料化の流れ」は徒花で終わるのか、しぶしぶ大手音楽配信サイトが有料化の流れに乗っていくのか、ぶちきれた音楽配信企業の訴訟ラッシュに発展するのか、楽しみに待っていたい。

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 コメント一覧 (1)

    • 1. 法大生
    • 2013年06月06日 07:26
    • 聞き邦題wwwwwww

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