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汚職トラ退治に進展か、中国本土メディア・財新が周永康息子の汚職をスクープ(水彩画)

2013年11月26日

■周永康と息子の話■

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■周永康の危機おさらい


当ブログが応援しているのが元中国共産党政治局常務委員、元政法委員会書記の周永康さん。石油閥の大物です。「ハエもトラも一網打尽」と汚職官僚取り締まりを宣言した習近平が最後に狙うターゲットと言われています。

昨年の党大会直後から四川省委書記だった頃の部下が双規されたのに始まり、以来石油友達も入り乱れて続々と双規処分になっています。四川、石油と周囲からじゃんじゃん攻められ、危ない危ないと言われてもうすぐ1年が経とうとしています。ですが葬式に花輪を贈ったりなどメディアに名前を出してなんとか無事をアピールしています。これはたんに花輪を贈ったというだけではなく、名前を報じさせるようにしている支持者がいて初めてできること。それなりに力を残していることを意味しています。

もっとも危機が迫っていることは間違いありません。今年後半に入り、2度にわたり香港紙SCMP(サウスチャイナモーニングポスト)が「周永康さん終了のお知らせ」を報じました。

どちらも空振りに終わりましたが、しかし最近流行の当局によるデマ認定をしてSCMPに謝罪をさせたり、本人が「告訴する法的権利を保留する」といった脅しを発していないことは注目に値します。つまり、まったくのデマではなく実際に議題に上っている話題なのだと考えられます。


■中国本土メディアが周永康を攻撃

周永康関連報道で、SCMPと共に元気なのが財新であります。

1本目の記事が「ラグーナビーチの黄家」(財新網、2013/9/25)。黄家とは、一連の中国石油汚職事件に関わっていたとされる、黄家の当主・黄渝生のことで、その婿が周濱という人物です。周濱のこれまでの経歴が書かれているのですが、実は周濱とは何を隠そう周永康の子息なのであります。

「シンガポールで逮捕」と報じた明鏡のような境外(香港、マカオを含む海外)メディアではなく、れっきとした国内メディアで、常務委員経験者の身内の醜聞を報道するというのはなかなか出来ないことです。

これなら出しても良いとの判断が財新内部にあったのでしょう。記事のどこにも周永康の息子などとは書かれていませんが、知っている人は知っている話なのです。


■財新の新たな報道

そして財新は先週にも周濱に関する報道をしています。それが「白手袋の米暁東」(財新、2013/11/22)。

「白い手袋」とは黒いカネをマネーロンダリングする代理人を意味する隠語です。米暁東は中国石油関連のビジネスを、周濱に代わって進めていた人物で、国慶節前後に逮捕され行方が分からなくなっています。

といったような見出しに関する話ははっきり言ってどうでもよく、記事で見るべきは以下の一文にあります。

「新記者の調査で、周濱とその家族は不名誉な手段で中国石油長慶油田の生産性が高い2つの生産区域を取得し多額の利益を得た。」

周濱が使ったとされる不名誉な手段とは一体何かも気になりますが、目が行くのはやはり「周濱とその家族」に石油王子こと周永康が含まれているのか、であります。これは妄想をかきたてますねえ。示唆に富む記事はよくあるものの、ほとんどは削除される中にあって、周永康を連想させる財新のマイナス報道は両方とも残っていることから、周永康は危機を脱していないと言えます。

それと同時に、周永康を支える勢力も依然として存在し、ギリギリの所で踏みとどまっていることも覚えておかなくてはなりません。

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*本記事はブログ「中国という隣人」の2013年11月26日付記事を許可を得て転載したものです。


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