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日本の作品で一番『スゴイ』怪物って吸血鬼だよね?!中国人オタクの議論(百元)

2014年02月26日

■中国オタク「日本の作品で一番『スゴイ』怪物って吸血鬼だよね」■

鬼灯の冷徹(1) (モーニングKC)

ありがたいことに、「日本のアニメや漫画に出てくる人外の存在、人外系キャラって中国ではどう受け止められているのか?」という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

日本のアニメや漫画に出てくる人外系の要素のある作品については、中国オタク内でもちょくちょく大人気になる作品やキャラが出ていますし、シーズンごとにだいたい1作は「妖怪、怪物枠」とでも言うべき人気作品が出ていますね。

先日、中国のソッチ系のサイトを巡回していて「日本のアニメや漫画で一番スゴイ怪物は?」といったことに関するやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


■中国人オタクの議論

日本の作品で一番「スゴイ」怪物って吸血鬼だよね。だいたいどの作品でも強キャラ、或いはメインキャラ的な扱いになっている。

最強キャラ的な扱いも多いな。人間以外の怪物系のキャラが珍しくない世界観だと、確実に上位にいるし、キャラの扱いも良い!

吸血鬼に関しては国や文化ごとに描写が違うし、人間系のキャラじゃないのが一般的だったりする地域もあるんだがな。自分の過去に見た作品をちょっと振り返ってみたが、日本の作品の吸血鬼は、欧米系の作品の吸血鬼ともちょっと違った独特の存在になってきていると思う。

人狼と吸血鬼、なぜか日本の作品では大きな差が!?

そりゃ人狼は日本の作品だとケモミミ枠だし……

吸血鬼は不老不死をはじめとする人間には無い、そして人間が憧れたりする特殊能力がある。それも影響しているのでは?

スゴイというなら、対女性キャラに圧倒的な強さを持つ触手とかはどうだろう?

アホ、触手は俺達の心の英雄だろうが!そういう比較をするべき存在ではない!!

うむ。俺も触手が欲しいとか、触手に転生したいとか考えないことも無い。

エロ関係から思いついたんでなんだが、吸血鬼の場合は「吸血する」というやり方が人気……と言っていいのか分からんが、その地位に繋がっているんじゃないだろうか?他の怪物は普通人を食うとかで直接的な危害を加えて来るのが多いし。

日本のアニメや漫画で扱いが良い怪物というなら、龍はどう?

龍は確かに扱いが良いけど、怪物的な扱いとは別、神とか神獣とかの方にいくように思う。これも考えてみればウチの国の感覚ともちょっと違うな。

龍は……敵キャラになった場合はなんか微妙な扱いになるような。弱くは無いけど最強にはならない。

そりゃウチの国でも龍王の扱いはあれだかんね。


日本の作品の吸血鬼の強さや扱いの良さって、「最も人間に近い」描写や設定になるからというのがあると思う。ある種の超人という感じで。

日本の作品でスゴイ怪物というなら、ぬらりひょんは?日本の妖怪の大将なんでしょ?

あれは「ぬらりひょんの孫」限定じゃないかね。そういう設定が無いわけではないらしいけど、他の作品でぬらりひょんがスゴイという描写は見たことないぞ。

個人的には天狗、カラス天狗とかが面白いキャラしているなーと思う。ただスゴさや強さ的には微妙だね。

「怪物」という区切りが日本の作品だと結構曖昧なんだよな。天照大神とかでさえ、作品によってはモンスターの一種にしてしまうし。ただ、そんな中でもやはり吸血鬼の扱いは別格な気がする。

日本のアニメや漫画におけるスゴさ、強さということなら九尾の狐もスゴイぞ。

それは「NARUTO」のイメージからじゃないか……?

いや、九尾の狐は他の作品にも出ているよ。あと吸血鬼は各作品で強さが一定しないけど、九尾の狐は出たらほぼ黒幕、ラスボスクラスの敵になる。九尾の狐が吸血鬼ほど頻繁に出ないのは、設定的に強すぎるからというのもあるんじゃないだろうか。


そうそう。妲己が九尾の狐だったという設定の作品もあるし、王朝を幾つも滅ぼしたとか、インド、中国、日本と渡ってきたとか、かなりの設定になったりするな。

九尾の狐も最強クラスの妖獣か。それに作中の扱い的に考えてもかなり良いかも。あと九尾の狐の下級みたいな扱いの妖狐はわりと頻繁に出てくるな。

日本の作品で一番スゴイとなったらやはり八岐大蛇じゃないの?日本の伝説の怪物だぜ?

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!な連中とかはどうなんだろう?アザトースとか……

クトゥルフ系がスゴイのは間違いないんだけど、なんかウチの国で知名度のある作品だと強さというか存在感が微妙だ。聞いた話では、日本の一昔前の作品では定番の黒幕だったらしいんだが。


最近モンスター娘とかが妙に広まっているけど、あれと比較してみると吸血鬼の特異さが際立つと思う。吸血鬼の場合だけはどんな立ち位置、主役や敵、ヒロイン、ハーレム、逆ハーレム要員とかにしてもほぼ問題が無い。私自身、普通に受け入れていたが考えてみれば結構ヘンなことのような気もする。

とまぁ、こんな感じで。


■鬼灯の冷徹が人気

中国オタク界隈でも日本の作品に出てくる人外系のキャラ、なかでも吸血鬼キャラはある種の定番になっていますが、改めて考えてみると不思議に思うこともあるようです。

ちなみに、1月の新作アニメの妖怪枠では「鬼灯の冷徹」が女性を中心にそこそこ注目されているそうです。女性ファンの反応に関しては私も守備範囲外な面が多くハッキリしない所も多いのですが、キャラクターや独特の画風などが受けているそうで、キャラのカップリングなども盛り上がっているのだとか。

この作品に関しては「中国で鬼灯の冷徹の世界観やキャラ描写に関する反応は?」という質問も幾つかいただいているのですが……申し訳ないのですがそちらの方に関しては、私もイマイチ分かりません。私の方では作品の世界観や、日本の伝承による地獄の描写などについての考察やツッコミは見つからなかったもので……

一応白澤が人気キャラの一人になっているのは間違いないと思われますが、その人気に関して「中華出身だから」というのがどれだけ含まれているかとなると何とも言えません。作中のキャラ描写やCVなど、普通に中国でも人気が出そうな要素が含まれていますし。

それから男性の方の人気が高い妖怪枠は、前期から続いている「東京レイヴンズ」ですね。こちらも、事前の予想以上の人気になっているようです。

とりあえず、こんな所で。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

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*本記事はブログ「「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む」の2014年2月9 日付記事を、許可を得て転載したものです。

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