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米司法省がサイバー攻撃の中国将校5人を起訴=身元特定の裏側にある中国人ハッカーの“大失態”(高口)

2014年05月24日

■中国のサイバー攻撃“疑惑”、ついに決定的な証拠

先日、米司法省は中国人民解放軍の将校5人をコンピューターの違法侵入による産業スパイなどの罪で起訴しました。中国のサイバー攻撃、サイバースパイ疑惑は以前からあったもので珍しい話ではありませんが、ほとんどの場合、決定的な証拠はないというのが現実です。中国政府は「サイバー攻撃の被害が最も深刻なのは中国」だと主張、中国は加害者ではなく被害者。欧米の批判はでっちあげだとの反論を繰り返してきました。

ところが今回は将校5人の名前、顔写真までばっちり抑えている上に、証拠を固めて起訴にまで持ち込んでいます。サイバー攻撃は攻撃者の身元を確かめることがきわめて困難です。米国はいったいどんな魔法を使ったのでしょうか?
 

■サイバー将校様のアヴァンギャルドすぎる失敗

米国のスーパーハッカーが実力を発揮したのか、それとも中国からのリークがあったのか。

などと想像していたのですが、どうやら「中国のハッカー将校様がアホだった」という残念な答えが正解のようです。仏紙フィガロがその謎を解き明かしています(RFI中国語版を参照)。

米司法省は起訴した5人の身元をどのように特定したかは明かしていませんが、中国のサイバー攻撃について調査した米セキュリティ企業Mandiantは、中国のハッカー将校様は攻撃力は無敵でも、自分の情報を守るセキュリティ意識はゼロだと暴露しています。

例えばサイバー攻撃の中継地としてあるサーバーを利用していた時のこと。そのサーバーを中継地にしたまま自分のフェースブックやツイッターにアクセスしていた例が確認されていますまたGメールを取得する際、ご丁寧にも認証用として自分の携帯電話番号を入力していたケースもあったとのこと。

おそらくはこうした形でごっそり証拠が残されていたのではないか、特に個人用のフェースブックやツイッターが特定されれば、身ばれは必至とのフィガロは指摘しています。中国政府はでっち上げだと反論していますが、今回はばっちり証拠をつかまれてしまっているため、いつもの言い逃れではかなり厳しいのではないでしょうか。

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 コメント一覧 (1)

    • 1. あ
    • 2014年05月26日 03:08
    • 開放的なんだな

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