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渾身の記事を書きました、「海外ライターの暗黒面」に陥らないために(高口)

2017年12月13日

ニューズウィーク日本版(2017年12月19日号)の特集「日本を置き去りにする作らない製造業」に寄稿しました。計7ページも担当させていただきました。ありがたや。

スマートフォン業界を題材に「中国製造 メイドインチャイナ」から「中国設計 デザインバイチャイナ」へと転換する最前線を取材しています。メインの取材対象となったウイングテック、アイディアのスマホ設計会社は黒子の存在ということもあり、日本ではあまり知られていませんが、前者は年間6000万台のスマホ製造にたずさわるモンスター企業、後者はスマホの心臓部であるSoCをスマホだけではなく、VR、ドローン、IoTと多分野開発することに積極的な気鋭の企業です。

そして中国は深圳でEMS(電子機器受託製造)企業を営む藤岡淳一さんに大きな枠組みを提示していただきました。


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最近、「中国すごい、それに引き換え日本は……」というネタをよく目にします。個人的にはあまりそそられない話です。中国は世界第2の経済体、日本は3位です。どちらの国にもすごいところはあって当然。そして世界中のどの国もだめなところはあるわけで、片方のいけてるところだけを集め、もう片方のだめなところをディスれば一丁上がりの話だからです。

ちょっと前まで「中国崩壊論」が流行っていましたが、その裏返しと考えればわかりやすいでしょうか。いいところだけをみるか、悪いところだけをみるか。僕も含めプロならば、「中国すごい」でも「中国まもなく崩壊」でもどっちでもすぐに書けます。良心さえ捨てれば、ですが。

プロの書き手であっても、そういう記事を書きたい欲求に駆られてしまうことは多々あります。というのも大半の日本人読者は海外のことには本当の意味では興味がなく、「日本がやばい!」とか「日本すげー」とかいう切り口がなければ、読みたいという欲求がないからです。注目を集める記事を書くためには読まれる切り口が必要です。

僕はこれを「海外ライターの暗黒面」と呼んでいます。偉そうに言っている私として無縁ではありません。常に誘惑にさらされています。時々負けかけています。それでも安易な切り口に逃げたくないという理想があります。たいして儲かる仕事でもない物書きをやるのならば、自分が満足できるものを、自分が「面白い」と思った具体的な情報を人に伝えたいという思いがあります。

その意味で今回の記事は自分の満足いくものができました。「中国すげー、それに比べて日本は……」「中国は今はぶいぶい言わせているが崩壊まったなし」といった結論ありきの話ではなく、きわめて個別具体的な事実の中から今の中国の面白さ、すごさを伝える内容になったと自負しています。

私だけの問題ではなく、こうした個別具体的な記事が「売れる」ようになれば、「暗黒面」の誘惑も少し遠ざかるのではないでしょうか。無料記事ではないのでハードルが高いのですが、ぜひともご一読いただきますようよろしくお願いいたします。






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コメント一覧

    • 1. あ
    • 2017年12月14日 14:43
    • とりあえずプロなら「僕」か「私」か統一しよう!
    • 2. い
    • 2017年12月15日 12:34
    • 「私として」は「私とて」がいいなぁ。
    • 3.  
    • 2018年01月07日 22:58
    • とても考えさせられる記事でした。
      この件に限らず○か✕しかない理論が横行してますね
      巻き込まれたくない。まずそれに乗せられたい自分というのも意識しなくては

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