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安貞桓選手、大分トリニータのオファーを蹴って中国リーグ残留

2009年06月13日

6月4日付のエントリーでお伝えしましたが、サッカーの元韓国代表、安貞桓選手が中国の大連実徳からJリーグの大分トリニータへ移籍するとの噂が持ち上がっていました。12日、中国メディアは安貞桓選手が残留で契約を交わしたと報じています。よくまとまっている12日付、新聞晨報を抄訳します。


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 昨日、大連実徳はオフィシャルサイトで安貞桓選手の契約延長を発表した。契約期間は来年末までの1年半。すなわち安貞桓選手は大連実徳で選手生活を終える可能性が高いと見られる。

 安貞桓選手の代理人は5月15日よりクラブとの契約延長交渉を始めた(従来の契約は6月20日で終了、3か月間という短期契約だった)。代理人の要求は1年半の延長を求めるもの。クラブもこの点には同意したが、契約の細部についてまだ相違があった。その後、Jリーグの大分トリニータ、中国スーパーリーグの重慶力帆がオファー。大分トリニータにいたってはクラブ役員が大連に来るほどの熱の入れようだった。これにより延長契約の行方は錯綜を始めたが、しかし残留を求める大連サポーターの熱い声援もあり、安貞桓選手は残留を決めた。

 安貞桓選手は「大連に来たばかりのころは落ち着かず、中国スーパーリーグを選んだことがどんな結果になるのか分からないでいた。ただ苦しい時も大連サポーターがわたしを支えてくれたことに感動した。今回、1年半の延長契約を結んだことは、わたしが大連で仕事においても生活においても満足していることを表すものだ」とコメント。

 安貞桓選手は以前、「サポーターに無様な姿を見せたくない。だから1、2年以内には引退するだろう」と話している。すなわち今回の延長契約は34歳の安貞桓選手が中国で選手生命を終える決意を固めたことを示している。
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 なお12日付の半島晨報によると、当初の短期契約には安貞桓選手とクラブの双方が合意した場合、年俸30万ドルで年末まで契約を延長するオプションがあったとのこと。今回、そのオプションは使わず、さらに長期の契約を結んだわけですが、これまでの活躍から考えても年俸は30万ドル以上は間違いないだろうと指摘しています(具体的な年俸は非公開)。

大分トリニータのオファーをうまく条件交渉に使ったというところでしょうか。6月4日付のスポーツ報知では大分は年俸1500万円でオファーと条件面では完敗していますが、リーグの環境面や本ブログでもお伝えした「犬野郎」と罵倒された事件の影響もあって、Jリーグへの移籍はかなり有力視されてはいたのですが。。。

 安貞桓選手は決して体の強い選手ではないだけにカンフーサッカーに壊されるのではないかという懸念もありますが、ぜひ一踏ん張りしてもらいたいものです。現在、大連実徳の順位は6位。来年のACL出場もまだ視野に入る順位です。大連実徳のエースFWとして日本を訪問する機会があるかもしれません。


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<速報>安貞桓選手、大連残留で契約=大分トリニータへの移籍はご破算に

2009年06月12日

 以前、本ブログでお伝えした安貞桓選手の大分トリニータ移籍問題ですが、中国メディアは元所属クラブ・大連実徳への残留が正式に決定したことを報じています。

 年俸は30万ドル以上。来シーズン末まで1年半の契約になるとのこと。

 大分はたんなるネタだったのかという気もしないではないですが、年俸1500万円と報じられていたことを考えると、条件面で完敗していますね。

 明日にでも詳報をお伝えしようかと思います。とりあえずはここまで。


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「消毒済み食器」、実は未消毒!?「やったもん勝ち」の中国社会

2009年06月12日

 11日付のレコードチャイナの記事「「消毒済み食器」は実は未消毒!?半数が闇工場で製造―吉林省長春市」ですが、読んだ後かなり「ぎゃああ」と叫びたくなりました。わたしも結構、使っていました、消毒済み食器。お金取られるのに少しは安心な気がして。きっと闇工場で洗っていた食器も含まれていたんだろうなぁ。とほほ。

 同記事によると、「 消毒済み食器は、消毒の上、ビニールでラッピングされたもので、衛生上の面から中国国内で急速に普及し、外食産業にとっては不可欠な存在となっている。業界関係者によれば、吉林省長春市では毎日15万人分の消毒済み食器が使われているが、その半数が闇工場で作られているという」とのこと。「作られている」とありますが、正確には洗って再利用、ですね。

 中国、特に南方では一時期、肝炎が猛威を振るっていました。今でも家電売り場には「家庭用殺菌機」コーナーがあるほど。南方の中流家庭にはだいたいありますね。

 ただより怖いのは外で食べる時。使い捨ての食器を使ったり、より大胆に食器の上にビニール袋をかぶしたり(その上に熱いラーメンとかも入れたりします。肝炎が怖いか、溶け出したビニールが怖いか、よくわかりませんが)していました。ただし最近はエコの風潮が広まるなか、リサイクルできる食器を使おうという風潮が広がっていました。

 そこで登場したのが「消毒済み食器」。店で処理するのではなくて、専門業者が洗って殺菌、その後ビニールパックしてお店にまで送り届けるというもの。なんかパックしてあるだけで安心感があって、一人数元の料金がとられるにもかかわらず結構使われていたように思います。

 レコードチャイナの元記事によれば、闇工場の利用は店側にもメリットがあるということ。皿洗いの従業員、水代、洗剤代を浮かすことができ、さらに客から金を徴収して儲けにもなるという素晴らしさ。一方の闇工場はパッキングの機械さえ入れればすぐに開業できるのでお手軽な企業手段に。殺菌とかやらない分、まじめな企業をはるかに上回る低コストを実現とのこと。そしてまじめな企業は倒産へと。

 ニュースには驚きましたが、まあ中国にはありがちなパターンではあります。例えば工場の排煙や排水の濾過設備。日本など外国の援助や政府の命令で設置している工場は多いのですが、運用すればコストがかかるとして使わないというケースが多いそうです。環境保護なんていう「無駄なコスト」を費やしていれば価格競争に勝てず、「まじめにやったら負け」という厳しい状況にあります。

 これもある意味、「市場原理の貫徹」なのでしょうか?政府や市民の監視を通じて、「やったもん勝ち」の状況を改めることが必要ですが、いったん確立してしまった構造を覆すことは容易ではなさそうです。


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<追記>「山寨」と美女プレイヤーに関する記述を追加=聖闘士ONLINE

2009年06月11日

 本ブログの記事21世紀中国ニュース パクリゲーム・聖闘士ONLINEがまもなくオープンベータ開始レコードチャイナに転載されました。

 「山寨」の説明及び中国のネットゲームにはなぜ美女プレイヤーが多いのか、の2点を加筆していますので、よろしければご覧ください。

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大都市と地方で違う大学合格ライン=教育にも及ぶ地方格差

2009年06月11日

 中国の若人たちの一生を左右する大学入試「全国高等院校招生統一考試」、通称「高考」が6月7日~9日に実施されました。試験前の狂騒ぶりは凄まじく、メディアでは「頭がよくなる料理」が特集されたり、「試験サポート専門メイドさん」が取りざたされたりと、学歴社会・日本をはるかに上回る盛り上がりっぷりです。

 わたしも知り合いの中国人に「息子がもうすぐ高考なんだけど勉強しなくて。。。」と愚痴をこぼされた時、どうフォローすればいいのかわからなかったので、「集中力が増す飲み物です」と言ってリポビタンDをあげたことを覚えています。

 以前、本ブログでは高考のカンニング問題をご紹介しましたが、今回は「地域格差」の問題を取り上げたいと思います。

 百度百科の「高考」には「高考の問題点」という項目があります。ここで取り上げられているのが地域格差の問題です。

 「高考の地域差別は多くの人々が指摘している。大学は各省に配分された枠に従って合格者を選出するが、通常、学校所在地の受験生に多くの枠を与えている。そのため例えば有名大学が集中する北京の大学では、他地域の学生が北京市の学生よりはるかに高い点数をとっても合格できないという状況がしばしば見られる。」(抄訳)

 付け加えますと、大学が多い地域は他地域からの受け入れが多い分、他地域の大学の合格枠を多く保有しています。そのため例えば上海の大学への入りやすさも北京市の学生と貧困地域の学生では大きく異なることになります。

 こうした状況が鮮明に分かってしまうのがグーグル中国のサービス「グーグル高考」。受験生の戸籍地、進学目標の都市、テストの点数などを入力すると、該当する大学がリストアップされるサービスです。例えば北京市に戸籍を持つ学生が北京大学経済学部に合格するために必要な点数は640点。これが貴州省に戸籍を持つ学生になると649点が必要になります。北京大学のような重点大学は国直属の機関ですので所在地以外からの学生に比較的多くの枠を与えています。そのためあまり有名ではない、一般大学のほうが差は顕著となります。北京物資学院市場マネージメント学科の場合、北京市学生の合格ラインは498点、貴州省の学生の場合は547点と大きく開いています。

 こうした地方格差を乗り越えようと編み出された手段が「高考移民」。中国では戸籍の移動は厳しく制限されていますが、コネや賄賂などの手段を駆使して受験前に合格ラインが低い地域に戸籍を移すというもの。

 ほかにもアファーマティブアクションとして少数民族の点数はプラスされるため、受験前に少数民族となる学生もいます。昨年は四川大地震で友人を救うなど活躍した学生の点数をプラスすると政府が発表、問題となる騒ぎもありました。

 統一試験といいながらも、厳しい地方格差が厳然と存在する中国。自由な戸籍の移動を許せば社会秩序が保てないという現実が背景にあります。一方で学生にとっては大都市の大学に合格、就職できれば、戸籍を変更できるという戸籍ロンダリングのビッグチャンス。高考の異様な盛り上がりも納得です。



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<追記>検閲ソフト義務づけ、中国メディアの反応

2009年06月10日

 前回のエントリー「保護者は大喜び?!中国政府、PCに検閲ソフト搭載義務づけ」に「(中国メディアは)当然ながら検閲問題にはまったく触れていません」と書きました。

 その後、友人からレコードチャイナの続報

 新京報:「有害サイトへのアクセス制限は大切。しかし、強制的に国が行うというのはどうか」
 中国青年報:「どの法律がソフトの搭載を強制化する権利を与えたのか」

 とあるが、どうなんだ?との質問をいただきました。というわけで、追加記事として中国メディアの反応を書きます。

 新京報のタイトルは「安装“緑垻”,既言“探索”更須慎重」(緑垻のインストールは「試行」といっても慎重にするべき」。批判のポイントは3点。1、実質的な効果はあるのか? 2・フィルタリングの対象サイトを決定するデータベースは誰が構築するのか?政府、それとも企業?その場合、どうして対象とされたのかを知る透明性は担保されるのか? 3・同ソフトが市場の独占にあたるのではないか?

 中国青年報のタイトルは「預装過濾軟件的“家長制”善意」(フィルタリングソフトの慈善インストールは「家父長制的」善意だ」。批判のポイントは2つ。1・政府が大金を投じて同ソフトを導入する経緯は透明化されているのか? 2・所轄の工業情報化部にフィルタリングソフトインストールを義務化する法的根拠はあるのか。

 両紙は「政府によるアダルトサイト、暴力サイト取り締まりには反対しない」「フィルタリングソフトの導入に反対するものではない」と述べており、政府による検閲そのものに反対はしていません。もちろん諸手を挙げて賛成ではなく、側面から懸念を表明しているというところでしょうか。

 さて興味深いのは所轄の工業情報化部関係者が「国際的なルールに則ったもの」と発言していること。確かに日本でもフィルタリングソフトの導入や未成年携帯フィルタリングはかなり普及しています。中国青年報は「米国ではフィルタリングが普及していてもソフトのインストール義務化はない」と指摘していますが、日本の携帯フィルタリングはかなり強制に近いものかもしれません。

 こうやってニュースを追っていくと、中国政府当局の発表の稚拙さが余計な不安を巻き起こしているのを感じます。今春に話題となった「ソースコード強制開示問題」と同じで、お上が主張すればみなは唯々諾々と従うものという思い込みが問題を広げているのではないでしょうか。


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保護者は大喜び?!中国政府、PCに検閲ソフト搭載義務づけ

2009年06月10日

  6月9日付のレコードチャイナは、中国工業情報化部は国内で販売されるパソコンにフィルタリングソフトの搭載を義務付けたことを報じました。

 レコードチャイナは「当局はこのソフトの導入を通じてポルノサイトなどへの管理を強めると同時に、反体制的な内容に対する監視も強化するものとみられる」とコメントしていますが、中国工業情報化部の発表でもポルノサイトとともに「不良サイト」の制限もうたっており、検閲として利用されることはまず疑いのないところでしょう。

 今回導入が義務づけられたフィルタリングソフトの名前は「緑垻―花季護航」。画像のチェックを行う「緑垻」と文章のチェックを行う「花季護航」の二つのソフトから成り立っています。百度百科によると、2008年1月にフィルタリングソフトの公開募集が行われ、その後の選抜を経て同ソフトの採用が決まったといいます。その機能は以下のとおり。

1・自動認識による画像ブロック
2・言語分析:ウェブサイト及びPC上の文字をリアルタイムにチェックする
3・ネット接続時間の制限
4・内容選択:ブロックが必要な不良情報を追加、あるいは削除可能。
5・ブラックリスト、許可リスト、キーワードの追加
6・アプリケーションの起動制限:チャットソフト、ネットゲームなどの起動を制限
7・デスクトップ監視:定期的にデスクトップ画面を保存
8・使用記録監視:保護者は子どものインターネット接続記録、保存されたデスクトップ画像を閲覧可能。
9・優良サイトの推薦:子どもを健康的なウェブサイトへと誘導する
10・パスワード設置:同ソフトのアンインストールを防ぐために保護者、または管理者はパスワードの設置が可能。

 ローカルの文字検閲、さらには定期的なデスクトップ画面の保存というのは悲鳴が上がりそうな機能ですね。アダルトサイト以外でも顔から火が出るような状況はいくらでもありそうです。

 このフィルタリングソフト導入義務づけですが、中国の保護者から歓迎されるうまいやり方だと感じます。というのも「これからの時代はコンピューターだ」ということで、収入が少ない家庭でも無理してPCを子どもに買い与えているケースは多いですが、当然のように子どもはゲームやネットに夢中になっているケースが多いわけです。今やネット中毒は社会問題化し、「精神の麻薬」と批判されているほど。保護者にとって頭が痛い問題だけにフィルタリングソフトの導入を喜ぶ人も多そうです。

 ちなみに10日付の人民日報によると、同ソフトの利用は強制ではなくアンインストールも可能だということ。また中国で主流のショップブランドPC(パーツを選んで組み立ててもらう。無料で海賊版ウインドウズのインストールサービスあり)にもインストールはされないでしょう。

 そう考えると、一番影響が大きいのはネットカフェかもしれません。デスクトップ画面が定期的に保存されて、ネットショップの店員がにやにや見ているかと思うとちょっと勘弁して欲しいなと。

 さて今回の発表に関する中国メディアの反応ですが、当然ながら検閲問題にはまったく触れていません。ただ問題としてあげられているのが経費の不透明性。ソフト無料配布にあたっては、中国政府がソフトメーカーに4000万元(約5億6000万円)を支払いソフトの使用権1年間分を買い上げるという方式が取られていますが、ソフトメーカーの選抜は公平であったのか?4000万元という金額はどのように算出されたのか?といったことが問題となっています。






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米国型社会から中国型社会の時代に?!強い政府と腐敗の矛盾

2009年06月09日

 6月6日、中国財政部はエレクトロニクス製品や機械類、鉄鋼、玩具、家具など輸出品の増置税還付率引き上げを発表しました。輸出後の還付金が引き上げられたということは、一種の輸出補助金として機能することになります。こうした還付率引き上げは2008年夏以来、7回目。世界的な経済危機のなか、どうにか輸出を確保しようとする中国政府の必死さが鮮明になっています。

 保護主義的な政策のように思いますが、その点を指摘している日本メディアがないのが不思議です。それはともかくとしても、「全てはお上頼み」の中国経済の体質が今回の経済危機で強化されてしまったのはまぎれもない事実。リーマンショックが始まるまでは、学者や経済界から「政府に頼らない、正しい市場経済の確立」の時期に来たのだ、という主張があがっていましたが、この危機で一気に後退してしまいました。

 むしろ最近、中国メディアで見かけるのは「ワシントンコンセンサスから北京コンセンサス」という流れ。ワシントンコンセンサスとは、誤解を恐れずに言うならば、「市場化」「小さな政府」「規制緩和」といったキーワードで示される、いわゆる「アメリカ型社会」を形作る政策を途上国も採用するべきという考え方。一方の北京コンセンサスとは、国家が経済に強く関与し成長を促す開発独裁的なモデル。つまり今の中国の体制です。

 今回の経済危機はアメリカ型資本主義の終焉だと言い立てるのはいいのですが、その北京コンセンサスが政府や官僚への権力集中とチェック機関の欠如を招き、腐敗や格差など元凶となっていることは明らかではないでしょうか。北京コンセンサスの時代と持ち上げることと、腐敗の問題を語ること、せめてこの二つはセットにしてもらいたいところです。

 こうした問題を象徴するような報道があったのでご紹介。8日付の中国経済時報は記事「家電下郷製品:地方保護主義と市場独占に直面」を発表しました。

 「家電下郷」とは農村への家電製品普及を旗印に政府が補助金を支出する政策です。同政策の導入により家電製品の販売が大きく伸びたと日本でも好意的に紹介されていることが多いのではないでしょうか。

 さて江西省のある家電販売店が「家電下郷」対象製品を売ろうとしたところ、お役人からあるメーカーの製品以外は補助金出さないからと言われたとのこと。北京の「家電下郷」ホットラインに電話してみると問題なく補助金はもらえるという話でしたが、地方ではそんな話は通じません。「もし別の製品を売ったら、今じゃなくてもなにか理由をつけて取り調べに入るから」と脅されて泣く泣く従ったとか。

 この「家電下郷」の補助金ですが、製品価格の13%が支払われることになっています。財源の8割は中央政府、残る2割は地方政府の支出とのこと。地方政府も金を出すのだから地元製品を買ってもらわなければ割に合わないという理屈です。

 地方の産業の支援にはなるのかもしれませんが、製品を購入する農民の選択肢が奪われること、公正な競争を欠くことなど問題点は明らか。北京コンセンサスの裏側にはこうした事例が山のように積み重なっています。

 ところで程度の差こそあれ、従来型資本主義の問題点を訴える声は日本でも聞かれるところ。北京コンセンサスに従うとはいわないでしょうが、利権や腐敗を積み重ねることへの警戒心だけは持っていたいと思います。




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パクリゲーム・聖闘士ONLINEがまもなくオープンベータ開始

2009年06月08日

聖闘士ONLINEの宣伝広告


 以前、レコードチャイナが取り上げていた、漫画「聖闘士星矢」をパクった中国のオンラインRPG「聖闘士ONLINE」ですが、6月20日よりオープンベータテストに移行するそうです。ギガジンでも同ゲームに関する記事がありました。

 ある中国人はブログに「聖闘士ONLINEは2009年、中国で最も「山寨」(パクリ)なゲームだ」と激賞(?!)、クローズドベータテストの段階で、80年代生まれ、90年代生まれのユーザーを引きつけているとコメントしています。

 もっとも「聖闘士ONLINE」と名乗りつつも、ストーリーは一応オリジナルのよう。
 ゲーム背景のさわりを翻訳すると以下のとおり。

 宇宙、天地がいまだ形を定めぬ時、暗黒が無限大の混沌を覆っていた。そこから万物と「神々の意志(ビッグウィル、ナインセンシズとも)」が誕生した。ビッグバンの後、「神々の意志」のかけらは爆発の力を借りて宇宙全体へと散らばったのであった。(中略)
 「神々の意志」を擁する惑星の一つ、地球。この地に大地、空、海が生まれ、後に声明が誕生した。生まれ落ちたばかりの声明は「神々の意志」に従い進化を続けた。まもなく人類が誕生する。もしコスモが第七感であり、その高次のものが第八感であるというならば、「神々の意志」はそれらをはるかに超えた超感覚と言える。「神々の意志」を悟ったもの、その者はすなわち神となろう。地球の人口が増えるに従い、ついに覚醒者が現れた。それがゼウス、ハーデス、そして混沌天神(盤古)の3人であった。(後略)

 というお話。その後、紆余曲折があって三つの陣営が戦うゲーム世界になるということ。ゴールドクロスは聖闘士特有のアイテムではなく、ゴッドクロスとともに三陣営共通のアイテムになるようです。なぜ盤古を登場させなければならなかったのか、という点が気になりますが、聖闘士が西洋世界、ハーデスの冥闘士が死後の世界、そして盤古の龍闘士が東洋世界を代表するということで、どうにかして「中国らしさ」を入れたかった、ということのようです。

 オープンベータの開始を目前に控え、中国ではそれなりの宣伝が実施されているよう。ポータルサイト・捜狐は、中国語入力システム「捜狐輸入法」に「聖闘士ONLINE」のスキンを追加しました。どうでもいいことですが、中国ではIMEにこうした派手なスキンを採用することが結構流行っています。中国である会議に出席した時、前の席に座っていた女性がノートPCでメモをとっていたのですが、文字を入力している間中、画面にはライオンのキャラクターが踊っていて、めちゃくちゃ邪魔に感じたのですが…

 捜狐輸入法の聖闘士ONLINEスキン
聖闘士星矢スキン

 クライアントソフトはオフィシャルサイトからダウンロードできます。サイトを見たかぎりではアイテム課金方式で月額料金はいらないようなので興味がある人はどうでしょうか。


 *おまけ
 ブログ「聖闘士ONLINEのブログ」に「聖闘士ONLINEの十大美女プレイヤー大解明」という記事がありました。なんか全員、気合いが入ったメイクをしている今時の女性で、少し驚きです。。。

 写真はリンク先を見ていただくとして、トップにあげられたプレイヤー「聖闘士・“橙。殤”」さんの紹介文を訳しておきます。

级数:112 レベル・112
星座:双子座 星座:双子座
生日:5月28日 誕生日:5月28日
私家武器:巨灵大斧 個人武器:巨霊大斧
击败玩家数:48个 倒したプレイヤーキャラクター数:48
所属家族:我很忙 所属ギルド:「わたしは忙しい」
最爱任务:死神的嘱托、赏金任务、爱神丘比特、跑环任务。 好きなミッション:死神の依頼、賞金任務、キューピッドの任務、旅行任務
游戏格言:别烦我,我很忙。 ゲームの格言:「邪魔しないで、忙しいの。」


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中国人も絶賛の「ジャパンスタイル」!4大会連続でワールドカップに進出!―サッカー日本代表

2009年06月07日

 サッカー日本代表がワールドカップ進出を決めました。
 圧倒的に攻め込まれる苦しい試合展開ながら最後の最後で粘りを見せた姿には、ぐっと来るものがありました。もちろんあそこまで追い込まれないやり方もあったのかもしれませんが、直前の親善試合で見せた華麗な攻撃とはまた別の「強さ」を見せたことに拍手を送りたいと思います。

 さて中国メディアも日本の4回連続でのワールドカップ進出を報じていますが、なにやら羨望のようなものが混じった報道も少なくありません。それもそのはず、かつて中国代表は日本以上の実力を持ち、またほぼ同時期にプロリーグを設立(日本が1993年、中国が1994年)したにもかかわらず、今では圧倒的な実力差がついてしまったからです。

 新浪網は昨日のワールドカップ・アジア最終予選で日本、韓国が勝利、北朝鮮が引き分けと東アジア勢が圧倒したことを取り上げ、アジアの格付が変わったと述べています。すなわち、日本、韓国、オーストラリアと最終予選を軽々突破したチームが一流。イラン、サウジアラビア、バーレーン、ウズベキスタン、北朝鮮、カタールと予選突破に苦しむチームが二流。もはや中国は三流以下だと断じています。

 また中国人サッカーファンが日本代表のスタイルを認めていることも高評価の背景となっています。中国は地上波で欧州サッカーやワールドカップがたっぷり見られる、日本人から見るとなんとも羨ましい環境にあります。それだけに中国人サッカーファンの目はかなり超えていて技術に乏しい自国代表の試合に頭を抱えていたりするのですが、アジアでそのおめがねにかなうのはパスサッカーをスタイルとする日本代表。特に2007年のアジアカップを戦ったオシム・ジャパンは驚異的なボール保持能力を見せつけ、印象を残しました。確かテレビの解説だったと思いますが、日本代表のことを「アジアのブラジル」と形容したほどです。

 その後誕生した岡田ジャパンですが、一時の混乱を乗り越えたことで、一段階レベルを上げたのではないか、と言うとほめすぎでしょうか?「アジアのブラジル」というのも面はゆい呼ばれようですが、「アジアの代表」として来年のワールドカップで実力を発揮して欲しいと願うばかりです。


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