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政治家になれないジャッキー・チェン、失言はたんなる「口べた」

2009年04月22日

ジャッキー・チェン、中国は「自由すぎると台湾みたいに混乱する」

 ジャッキー・チェンの「問題発言」が話題となっています。大陸で絶大な人気を誇り、中国映画家協会副会長に就任しているジャッキーだけに、「中国共産党のいいなりじゃないの?」という批判が強いようです。

 強烈な批判コメントを発表したのが、小説家・韓寒。ブログにエントリー「像成龙一样学会揣摩圣意(ジャッキー・チェンのようにごますりを勉強しないと)」を掲載し、「ネットに政府批判を書き込めばすぐ削除されるような中国社会だもの」と強烈に皮肉っています。

 そういうわけで大ブーイングの嵐ですが、言い方さえ変えればこれほどの批判を浴びなかったのでは、と考えました。中国では「西洋とは異なる民主主義、人権」といった言い方が政府のみならず、一般的にもそれなりに浸透しています。すなわち欧米化への批判、「近代の超克」にもつながるような発想です。中国のみならずアジアの国ならばどこにでもありそうな話なのです。台湾と香港を例にあげたのはジャッキーがこうした「反欧米化」の視点から話したことを示すものでしょう。

 「盲目的な欧米化はいかがなものか?」とか、「ヨーロッパ発の近代思想がそのまま中国になじむとは限らない」とかいっておけば、これほどの反発は買わなかったでしょう。そう考えると、この事件はたんにジャッキーの口べたを証明しただけなのかな、と。
 中国映画家協会副会長などというたいそうな肩書きを手にしたわけですから、もっと中共的政治家言語を身につける必要があるのでしょう。

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