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2009年07月01日
最後に「一部メーカーは7月1日の導入は間に合わないと訴えているが、タイムスケジュールの延期は許されるのか?」という質問があり、この答えが「導入延期」の根拠となっている。
工業情報化部は2009年3月に主要メーカーを招きフィルタリングソフトのプレインストールに関する意見交換を行った。多くのメーカーの指示を受け、開始日を決めている。しかし最近一部メーカーは必要な作業量が多く、時間もさし迫り、準備が不足していると訴えている。
そ こで実際の状況をかんがみ、プレインストールの延期を許可することとした。ただし(政策の)目的、段階別実施の原則は堅持し、7月1日以後も無料ダウン ロード及び小中高校やネットカフェなどのパソコンへのインストールは継続し、またすでにフィルタリングソフトをインストールしたメーカーが積極的に市場を 開拓するよう支持する。
その他のメーカーがどのようにプレインストールするかについては、各関係者の意見を求め、プランの整備と方法の改善を進めたうえで関係業務を進める。
「作業的に大変なので、一時延期を認める」、「方法については再検討」という話しから、「再検討結果がでるまでは延期してもOK」、「いつ結果がでるかわからないので実質無期限」というふうに解釈されているようだ。
ただ管見の限り報道官の発言以外には正式な「導入延期」の発表はなく、いつ搭載義務化が実行されてもおかしくはない。またメーカーがインストールすることを禁じてもいない。工業情報化部の面子を守りつつ、国内外の批判に対応した玉虫色の決着というべきか。7月1日付国際在線によれば、方正科技集団ではプレインストールが開始されたという。
さ らに無料ダウンロード、学校やネットカフェなどのインストール、「家電下郷」(農村に家電を)政策対象パソコンへのインストールは継続されるものとみられ る。 そのため「導入延期」後もフィルタリングソフト「緑[土覇]-花季護航」(英語名は「グリーンダム-ユースエスコート)の導入は進み、これまで懸念され ていたソースコード盗用問題やセキュリティホール問題は解消されないままだ。6月18日付網易によると、「グリーンダム-ユースエスコート」がインストー ルされたパソコンの数は5000万台を超えているという。