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「血にまみれたGDPなら要らない」=「保八」路線から転換のサイン?

2009年07月25日

「血にまみれたGDPなら要らない。」

なにやら仰々しい文言ですが、山西省が過積載トラック取り締まりにおいて掲げたスローガンだそうです。中国交通運輸部の李盛霖部長は24日、全国過積載取り締まり活動現場会議に出席、山西省の活動を高く評価しました。その発言を伝える記事で取り上げられたものです。

日本でも過積載ぐらい結構あるんじゃないのとも思いますが、中国のそれはレベルが少し違います。

・荷物積み過ぎでウイリー状態に
過積載

・車が重すぎて橋を破壊
過積載

・車が重すぎて道路が陥没
過積載

なかでも山西省は中国一の石炭採掘量を誇っているだけに、その運送トラックの過積載が大きな問題になってきたとのこと。そこで2007年末から「血にまみれたGDPなら要らない」をスローガンに活動を続けてきたそうです。2年弱の間に400人以上の官僚が取り締まり不十分を理由に処分を受けたほか、企業110社が処罰され、さらには県長1人が解任されるほどの力の入れようだったとか。李部長は山西省の取り組みを全国に広めよと檄を飛ばしています。

GDPのみを追い求めることなかれ、とくればなんといっても環境問題。以前は環境負荷が大きい発電所を壊すべきだとか、そうした記事が目立っていたのですが、金融危機後は「保八」(8%成長維持)の大号令の前にかき消されたイメージです。「血にまみれたGDPなら要らない」を敷衍すると、万博直前上海のしゃかりきな施工とかぽっきり折れるマンションとかいろんなものに適応されそうで、なにげに「保八」の大命題と反するようにも思います。

たんに勢いで取り上げられただけでそこまで考えての発言ではないようにも思うのですが、気になったのはブログ「中南海ノ黄昏」のエントリー「広東省書記・汪洋曰く「GDPなんか糞食らえだ」。こちらは広東省の汪洋書記が「無駄なもん作って壊したらそれでGDPが増えるけど意味ないだろ」とキレたというお話。趣旨も違うので一概に一緒くたにはできませんが。。。

ともあれ株価、不動産価格もそろそろ限界じゃね?とのことで、みなが逃げ時を計っているかのような雰囲気が漂っています。引き金を引くのは政府の動向であろうだけに一挙手一投足が注目されているだけにいろいろ深読みしたくなってしまう時期ではあります。


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